ロストケア/救いの手を、差し伸べる

サスペンス
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ロストケア

監督:前田哲/2023年/日本

マスコミ試写で鑑賞。公開は2023年3月24日です。原作未読。

あらすじ:老人が殺されます。

ネタバレはありません。

親の介護について考えなくてはならない歳になってきて、うーんしんどいな、私はまだまだお母さんとお父さんの子供でいたいのにな、とか思うわけです。冒頭、ケアセンターでヘルパーとして働く松山ケンイチの日常と、母親が施設にいる、検事の長澤まさみの様子が描かれます。あー、キツい……。と思っていたら、松山ケンイチが働く施設のセンター長が、老人を殺した容疑で書類送検され……。

中盤がね、めちゃくちゃキツいんです。介護をしたことがない私ですらキツいのだから、経験者だったらもっとキツいと思う。柄本明の迫真の演技に泣きましたね。

昔あったニュースを覚えていますか。

「もう生きられへんのやで。ここで終わりや」という息子の力ない声に、母親は「そうか、あかんのか」とつぶやく。そして「一緒やで。お前と一緒や」と言うと、傍ですすり泣く息子にさらに続けて語った。「こっちに来い。お前はわしの子や。わしがやったる」。
(略)
裁判では検察官が、長男が献身的な介護を続けながら、金銭的に追い詰められていった過程を述べた。殺害時の2人のやりとりや、「母の命を奪ったが、もう一度母の子に生まれたい」という供述も紹介すると、目を赤くした裁判官が言葉を詰まらせ、刑務官も涙をこらえるようにまばたきするなど、法廷は静まり返った。

「地裁が泣いた介護殺人」10年後に判明した「母を殺した長男」の悲しい結末 | デイリー新潮

この親子に、何かを思う人ならば、今作はかなり刺さると思います。コンパクトにまとまった良い映画です。おすすめです。つらいけどね。1点だけ言うなら、ラストの演出は過剰だったかなと思います。それはともかくとして、両親に会いたいですね。

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