プラダを着た悪魔/どんな仕事をしたいですか?

コメディ
この記事は約3分で読めます。

プラダを着た悪魔

The Devil Wears Prada/監督:デヴィッド・フランケル/2006年/アメリカ

ディズニープラスで鑑賞。観るのは2回か3回目くらいですね。この映画のあとに『マイ・インターン』(2015年)観るのおすすめ。

あらすじ:ファッション誌の編集部で働きます。

ネタバレしています。 注意書きはありません。

ジャーナリスト志望のアンドレア(アン・ハサウェイ)は、ひょんなことから一流ファッション誌「ランウェイ」の編集部で働くことになります。編集長のミランダ(メリル・ストリープ)は周囲を振り回し、孤高の存在として君臨しています。このメリル・ストリープはめちゃくちゃハマリ役だと思いますね。威圧感を出しているのに、セリフの言い方はほとんどささやくようなんです。ハリはあるけれど静か。声を荒らげると威厳が損なわれる、この演技はメリル・ストリープにしか出来ないのでは、と思わせますね。

アン・ハサウェイはだんだんおしゃれになっていき仕事もばりばりこなすようになり、メリル・ストリープの信頼を勝ち取るわけです。ところが……。まあだいたいどんな映画でも、上手くいっているなと思ったら意外なところでつまづくものです。

メリル・ストリープの要求の中で一番ハードなのは『ハリー・ポッター』の出版前の原稿を手に入れろと言われるところ。しかも4時間で。ここは中盤の見どころですよね。見事ミッションをこなして得意げなアン・ハサウェイがかわいいし、メリル・ストリープが少し驚いたようすなのもとてもいい。このあとのパーティもいいな。

アン・ハサウェイを口説いてくるクリスチャン(サイモン・ベイカー)がスマートでかっこよくて、私だったら嫌なことを言ってくる彼氏(エイドリアン・グレニアー)なんか振ってクリスチャンの方に行っちゃうと思う……。この映画で不満なのは、ラスト、彼氏の元へ戻るところです。モラハラ彼氏じゃないですか。ダメですよ。このことをTwitterに書いたら、「元に戻ったわけではなくて、友人として話していただけだ」と言われたんですが、どうなんでしょう。わからないですね。見直してもわからなかった。なにか見落としたかな。ともかく、元々アン・ハサウェイがジャーナリスト志望だったから、メリル・ストリープの元を離れていくというのは理解できるんです。でもさ〜彼氏は、ないよ〜。ほんとラスト、ラストの彼氏まわりのとこだけなんとか……。彼氏と元に戻っていないのだとしたら、このエンディングはいいと思います。メリル・ストリープと視線を交わして、ちょっと笑って終わるという。それぞれの道を歩んでいこうというね。彼氏はだめです。

17年前の映画で、今と価値観が違うなと思う部分もあります。たとえばナイジェル(スタンリー・トゥッチ)は「主人公に理解があり、手助けをしてくれるゲイ」という役回りですね。こういう役は、いまでは避けられていると思います。マジカル・ニグロと同じで、マイノリティをステレオタイプな役にはめてしまっているからです。

私は、ファッションに興味がないというわけではないですが、ブランドものを着ているわけではないし、普段の服装はほとんど海外通販で買ったワンピースです。一度、ファッション関係者が主催した展示に連れて行かれたことがあるんですが、ファッションピープルって安い服を着ている人間はまるでそこにいないかのように振る舞うんですよね。すごく怖くて居心地が悪かったことを覚えています。

コメント

タイトルとURLをコピーしました