バルタザールどこへ行く/哀しい目をしていた

人間ドラマ
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バルタザールどこへ行く

Au Hasard Balthazar/監督:ロベール・ブレッソン/1966年/フランス・スウェーデン合作

Blu-rayを友人から借りて鑑賞。2023年5月5日公開の『EO イーオー』(2022年)の元ネタだよということで、予習ですね。友人が「アート映画ですよ、娯楽性とかないですよ」としきりに言っていました。

あらすじ:ロバと少女が酷い目に遭います。

ネタバレしています。注意書きはありません。

2023年日本公開作はロバが出てくる映画が3本くらいあって、『EO イーオー』(2022年)、『逆転のトライアングル』(2022年)、『イニシェリン島の精霊』(2022年)、あともしかしたら『長ぐつをはいたネコと9つの命』(2022年)にドンキーが出るかも? とかね、言ってました。

で、観ましたよ。確かに友人の言うとおり、娯楽性はないですね。ロバは鞭で叩かれたりしています、実際に叩いているかな? 叩くのがアップで映るときだけ作り物なのかな? この映画が作られた時代が時代なので、あんまりそこに目くじらを立てるのも……とは思いますね。かわいそうではあるし、今やったら絶対ダメと思うけど。ロバのしっぽに火をつけたりするんですよ。炎が上がるわけではなく、煙が出ているだけなので、実際に燃やしているわけではない? わかんないや。このへんはもう、観客にはわからないと思います。

主人公マリー(アンヌ・ヴィアゼムスキー)は、ロバにバルタザールと名付け、可愛がります。でも、すぐに離れ離れになってしまうんですね。で、10年が経ち、彼女らは再会するわけ。そこからまたどんどん良くないことが続いて……という感じ。

マリーに思いを寄せている不良のジェラールがまじで嫌なやつで、マリーがバルタザールをかわいがるから嫉妬するわけ。人がロバに嫉妬するとか、ジェラールちょっとどうかしている。メタファーかなーとも思います。ロバって愚鈍なイメージあるしね。

「面白い映画か?」と聞かれるとしたら、「面白さとは?」って返したくなる感じの映画でした。どうしようもない人間たちに翻弄されてしまう少女とロバに、自分の人生を重ねて考えるのもありかなと。ロバは愚かかもしれないが、人間もたいがい愚かだよね。

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