Pearl パール/今度は毒親だ!

ホラー
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Pearl パール

Pearl/監督:タイ・ウェスト/2022年/アメリカ

マスコミ試写で鑑賞。公開は2023年7月7日です。
前作の感想はこちら。怒っています。→ X エックス/田舎へ行ったら怖かった! | * FRAGILE

あらすじ:ダンサーになりたい。

ネタバレはありません。

1918年。スペイン風邪が流行するなか、農場の娘パール(ミア・ゴス)は、くちうるさい母親と、ほとんど廃人のようになっている父親と3人で暮らしています。母親はパールの自由を奪い、父親の世話をさせます。窮屈な生活のなか、パールの楽しみは、ダンスと、父親の薬を買いに行くついでに観る映画だけでした。ある日、義理の妹が「今度、教会でオーディションがあるから行こう」と誘ってきて……。

パールは既婚者で、夫は戦場へ行っているんですね。家族の中でパールの味方をしてくれる人は、リッチな義理の妹だけです。彼女と同居しているわけではなく、時々様子を見に来ては食べ物をくれたりしているようす。でもパールの母親は、施しなどいらないと突っぱねています。

みずから望んで貧しい暮らしをしているわけではないのに、プライドだけはばかみたいに高い母親を、パールは憎んでいます。母親にも言い分はあるのですが、それはどう聞いても毒親の主張としか思えません。子供を自分より下の立場に置き、命令し自由を奪い、馬車馬のように働かせる。健全な母娘の関係とはとうてい言えない状態を、いったいパールは何年我慢してきたことでしょう。

この映画を観て一番に思ったことは、『X エックス』(2022年)におけるエイジズムは、監督が意図したものではなかった(差別しようとしてしたことではなかった)のだろうということです。だからと言って、私の『X エックス』に対する評価が変わるわけではないけれど。私は今作は良かったと思います。一部、『悪魔のいけにえ』(1974年)っぽいところがあり、またか……とは思いました。好きなんでしょうね。

なお、オープニングとエンディングの文字の出方や音楽については、どの映画と特定できるわけではないですが、古い映画(って何年くらいからが古い映画なのかもわからないけど)のオマージュになっていました。このあたりは詳しい人が解説したら良いのではないかなと思います。

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