チルドレン・オブ・ザ・コーン/トウモロコシの神がお怒りだ

ホラー
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チルドレン・オブ・ザ・コーン

Children of the Corn/監督:フリッツ・カーシュ/1984年/アメリカ
©︎1996 LAKESHORE INTERNATIONAL CORP.ALL RIGHTS RESERVED/キングレコード提供 フリークスムービー配給

マスコミ試写で鑑賞。2024年8月16日(金)よりシネマート新宿、シネマート心斎橋ほか全国順次ロードショー。
1984年製作の映画ですが、日本公開は今回が初です。スティーブン・キング原作。

あらすじ:子供たちが襲ってきます。

ネタバレはありません。

3年前。子供たちが突然、町中の大人を殺しました。


現在。若い医師バート(ピーター・ホートン)とその恋人ビッキー(リンダ・ハミルトン)は、ネブラスカにある田舎町、ガトリンへやってきます。トウモロコシ畑が広がるその町では、アイザック(ジョン・フランクリン)という名の少年が教祖となり、子供たちを率いていました。

映画『チルドレン・オブ・ザ・コーン〈4K〉』オフィシャルサイトのコメントのところに

何も起きないが、ここに存在する空気だけで楽しめるだろう。

って書いてあって、言い方……と思いました。そんな、身も蓋もない……。で、実際どうなのかと言いますと、「何も起きない」は言いすぎです。この映画を「何も起きない」としたら、ほとんどの映画は何も起きません。

子供たちは、ある少女の予言をもとに命令するアイザックに心酔しており、バートとビッキーに危害を加えます。さきにも書きましたが、アイザックは教祖で、神の言葉を発するため、彼の言うことは子供たちにとって「絶対」なんですね。バートたちを異教徒とし追い詰めていくようすを観ていると、聖書を曲解したような新興宗教に対する恐怖と同時に、自分たちが信じている神を信じず話が通じない者に対する恐怖があらわれているように思います。そして、便利なので引き合いに出しますと、『ミッドサマー』(2019年)っぽさもあるわけです。便利ですね。

ホラーとしての怖さはそんなにないです。ジャンプスケア頼りなところもありますし。でも、クライマックスはなかなか見応えのある映像になっていました。VFXはけっこう独特です。全体的に、(もちろん)古さは感じますが、こういう映画があったうえで現代の映画があると思うと、無視はできないですね。

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