パディントン
Paddington/監督:ポール・キング/2015年/イギリス
U-NEXTで鑑賞。
あらすじ:こぐまがロンドンへやってきます。
※ネタバレしています。注意書きはありません。
ペルーから密航してロンドンへ着いたパディントン(声:ベン・ウィショー)は、ブラウン氏(ヒュー・ボネヴィル)の家に居候することに。優しいお母さん、メアリー・ブラウン(サリー・ホーキンス)は、親身になってパディントンの「本当の家」を探してくれるのですが……。
最初、移民の話だと思って観ていましたが、たぶん考えすぎだなと思います。いちおう、考えたことの裏取りをしようと思って探しました。厚生労働省のサイトにあったPDFから少し抜粋します。
イギリスは、歴史的に移民の流入が多く、多種多様なマイノリティが存在する国である。特に第二次大戦後の経済成長期には、英連邦諸国からの移民が大量に流入、1948年に制定された国籍法(British Nationality Act 1948(c.56))では、イギリス市民としての居住及び労働の権利が自動的に付与されていた。しかしながら、黒人青年による白人男性の刺殺事件に端を発した1958年の人種暴動を契機として、外国人労働者に対する感情的反発が広がり、1962年に制定された英連邦移民法(Commonwealth Immigrants Act 1962(c.21))では、英連邦諸国からの移民も制限されることになるなど、移民に対する制限が強化された。
パディントンの原作は1958年に第1作が出版されていることから、もしかしたらあながち間違いではないのかも? と思っているところです。
ペルーで家を失い、ロンドンへ来てもブラウン氏の家ではトラブルが続けて起こったため、自主的にその場を離れることにしたパディントン。昔ペルーへ来たことがあるはずの冒険家を探してロンドン中を探し回る彼の姿が、時にはコミカルに、時にはどこか悲しげなようすに映ります。
いろいろあってニコール・キッドマンに剥製にされそうになるパディントンを、ブラウン氏が体を張って助け出そうとするようすがとても良かったです。児童文学だし、子どもたちが助けるのでも良いのかなと思いましたが、ここは、ずっとパディントンを受け入れようとしなかったブラウン氏が行動を起こすということに意味があるのではと思いました。おもしろかったです。