JOIKA 美と狂気のバレリーナ
Joika/監督:ジェームス・ネイピア・ロバートソン/2023年/イギリス・ニュージーランド合作
マスコミ試写で鑑賞。公開は2025年4月25日です。実話を基にしています。
あらすじ:プリマになりたい。
※ネタバレはありません。
アメリカ人のジョイ(タリア・ライダー)はボリショイ・バレエ団にスカウトされ、アカデミーに入学するため、単身、ロシアへ渡ります。彼女を待っていたのは、常に完璧を求める教師ヴォルコワ(ダイアン・クルーガー)の厳しいレッスンでした。
ジョイはアメリカ人であることでめちゃくちゃ差別されます。それ以外にもライバルから陰湿な嫌がらせをされたり、自分の行動を誰かが見張っているとしか思えないほど何もかも筒抜けだったりと、私だったら逃げてしまいそうな酷い目に遭い続けます。身体的にも常に痛みが伴うような足の状態で、ギリギリなんですね。それでもボリショイ・バレエ団を諦めきれない彼女は、彼女なりに精一杯努力を続けます。たとえそれが空回りしたとしても、たとえそれが常軌を逸した行動だったとしても。
タリア・ライダーが出演している映画を観るのは初めてです。憂いを帯びた眼差しが非常に印象的だなと思います。ジョイは、はつらつとした気の明るい人物というわけではないし、笑顔を見せることもあんまりなくて(ゼロではないですが)、いつもちょっとつらそうなようすがとても心に残りました。
ストーリーとしては、実話であることが若干足を引っ張っているように思え、やや散漫だなという印象ではありました。もう少しだけ整理しても良かったのかなと。公式サイト(映画『JOIKA 美と狂気のバレリーナ』4/25(金)公開)の惹句にもあるとおり、どうしても『ブラック・スワン』(2010年)を引き合いに出されるだろうなと思うんですが、当たり前だけど根本的に違うお話なので同列に語るのは難しいと思います。どちらが良いとかいうわけでもないです。と、少し厳しめに書いてしまいましたが、おもしろかったです。タリア・ライダーの美しさを観るためにだけ観ても良いかも!


