悪魔と夜ふかし
Late Night with the Devil/監督:コリン・ケアンズ、キャメロン・ケアンズ/2023年/オーストラリア
U-NEXTで鑑賞。
あらすじ:テレビ番組に悪魔を出演させます。
※ネタバレしています。注意書きはありません。
1977年。深夜の生放送トークバラエティ番組「ナイト・オウルズ」の司会者ジャック(デヴィッド・ダストマルチャン)は、オカルトをネタに視聴率アップを狙っていました。
私はホラー映画の中でもゾンビとオカルトはあまり興味がなく、怖いと感じないのですが、この映画はとても楽しく観られました。ファウンドフッテージ形式だったのと、テレビ番組の形をとっているからかもしれません。私が小さかった頃は夏休みに「あなたの知らない世界」が放映されており、内容を詳しく覚えてはいないものの、怖かった印象だけが今も残っているからでしょう。内容を詳しく覚えていないのは、怖くて観られなかったからだったような気もします。私は大人になっても「心霊」という単語が苦手で、赤の古印体(リンク先は書体見本)で「心霊」と書かれているだけで怖かったんですよね。いつの間にか怖くなくなりましたが……。
日本のテレビ番組で怖い感じのものを扱わなくなったのはいつ頃からだろうかと思います。記憶しているかぎりではPS2のホラーゲーム「SIREN」のCMが視聴者からの「怖すぎる」というクレームにより放映中止になったあたりかなとか? それから、今もよく放映されている、素人が撮ったとか防犯カメラに映っていたとかの映像を流す番組って、昔は死亡事故の映像を流していて(『トワイライトゾーン/超次元の体験』でヴィック・モローと子供2人が死亡したヘリコプター墜落事故の映像と、コロンビアで起きた火山噴火による津波でオマイラ・サンチェスという少女が亡くなってしまう映像、何度観たことか)、人が亡くなったことをはっきり言っていたけれど、いつの間にか「命に別状はなかった」って締めるものばかりになっていったと記憶しているんですよね。
話が完全に映画と離れてしまいましたが、デヴィッド・ダストマルチャンの司会ぶりや(人選が良すぎる!)、カーマイケル(イアン・ブリス)の、あんた意外にやるじゃん……な催眠術、ラストシーンで呆然と立ち尽くすダストマルチャンのようすなど、とても良かったです。おすすめです。