NEW RELIGION/支配される身体、変容する精神

ホラー
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NEW RELIGION

監督:Keishi Kondo/2025年/日本

マスコミ試写で鑑賞。公開は2025年7月18日です。

あらすじ:風俗嬢が写真を撮られます。

ネタバレはありません。

不慮の事故で娘を亡くした雅(瀬戸かほ)は離婚し、今はデリヘル嬢をやりながら彼氏(西園寺流星群)とともに暮らしています。「背骨の写真を撮らせてほしい」という謎の客に指名された雅は、その客と会うたびに亡くした娘のことを思い出すのでした。

海外のいろいろな映画祭に出品し評価を得てきたジャパニーズホラーの逆輸入です。決め絵が多く、特に現実的ではないシーンでの絵の感じがバシッとしていて良いなと思いました。現実パートは明るくて、でも話が進むにつれ、というか、雅が客に会うたび、徐々に薄暗さを感じさせていきます。雅の佇まいや表情には、娘を失ったことによる大き過ぎる悲しみが浮かんでいます。雅はだんだん夢と現実の区別がつかなくなっていき、それがこの世の中全体にも影響を及ぼしていくのだという手がかりを残し、観客に考える余白をあたえています。ジャンルとしてはホラーではあると思うのだけれど、怖くはなく悲しみのほうがより強く現れているなと思いました。

また、「ぼく」と「きみ」との関係が世界に影響をあたえる、2000年代前半に爆発的と言っていいほど流行ったジャンルであるところの「セカイ系」を思わせる作りだなとも思います。思わせる、と書いたのは、完全にセカイ系であるとは言い切れないからです。なんとなくほのめかされたな、と私は受け取りました。

監督のKeishi Kondoは1985年生まれで、2000年代前半に中学生〜高校生くらいだったと思われるため、『新世紀エヴァンゲリオン』よりは少しあとの『ほしのこえ』などに影響を受けたのかなとも思うのです。が、それは私がオタクだからそう思う(のと、自分に近いものに手がかりを見つけがちである)だけで、ご本人はもしかしたらアニメや漫画のようなカルチャーには触れていなかったのかもしれません。そうすると、セカイ系の影響を受けずにこういった物語を作り上げたということになり、この構図を自分の力で生み出したということになって、それはとてもすごいなと思いました。

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