クマ男 シークレット大捜査
웅남이/Ungnami/監督:パク・ソングァン/2024年/韓国
U-NEXTで鑑賞。洋画の新着欄で見つけ、なんだこれはと思い1日放置しましたがやっぱり観てみようと思って観ました。
何だこれは?! pic.twitter.com/jlcYUfJeuE
— ナイトウミノワ (@minowa_) October 4, 2025
あらすじ:クマが人間に生まれ変わります。
※ネタバレしています。
1997年。種の保存研究所では、クマの繁殖に関する研究が行われていました。ただ、生まれた双子の子グマが行方不明になってしまいます。研究所の人が洞窟の中で、誰にも世話をされていないように見える男の子を発見。そして25年後……。
冒頭のアニメーションがとてもかわいらしく、クマが人間に生まれ変わるところを描いています。クマが……人間に……?? ニンニクとヨモギを使うと人間に生まれ変われるらしい。韓国には、なにかそういうおとぎ話でもあるのでしょうか。と思って調べたところ、以下が出てきました。
韓国(朝鮮)の誕生にまつわる話に、檀君(タングン)神話があります。ある日、天で暮らしていた王子が、人間界を治めるために地上に降りてきました。そのときに出会った虎と熊が人間になりたいと訴えたので、王子がひと握りのヨモギと20個のニンニクを与え、「これを食べて洞窟の中だけで100日間過ごすことができたら、人間にする」と申し伝えました。しかし、虎は耐えきれずに洞窟から逃げ出してしまい、熊は修行を全うして美女になり、王子と結婚しました。そして、二人の間に生まれたのが壇君です。 檀君は架空の人物を言われていますが、神話に登場するニンニクが韓食の代表的な食材であり象徴的です。
なるほどね!
25歳になった元クマの男ウンナム(パク・ソンウン)は警察をクビになり、町の人たちを助けながらのんびり暮らしていました。もともとクマなので力が強く五感が鋭いようで、それなりに町の人たちの役に立っているようすです。一方、ヤクザであるジョンシクに拾われ養子となったウンブク(パク・ソンウン/一人二役)はジョンハクと呼ばれ、こちらも怪力を活かしてヤクザとして生きていました。麻薬捜査チーム長のイルゴンは、ウンナムとジョンハクが瓜二つであることに目をつけ、ウンナムを変装させてヤクザの組織へ送り込み、違法な取引の証拠をつかませようとします。
クライマックスでウンナムとジョンハクの一騎打ちがあるのですが、ふたりの顔が同時にカメラに映らないようにかなり気を使って撮っていることがわかって良かったですね。アクションも自然だったしカメラの切り返しが続くというわけでもなく。潤沢な製作費があったわけではなさそうだなとは思いますし、ある程度チープな感じはもちろんありますが、それが気になって集中できない、みたいなことはなかったです。また、ウンナムとジョンハクの演じ分けも見事にできていて、どっちがどっちなのか? みたいなこともなくて良かったです。
監督がコメディアン出身で、今回始めての長編作品だったようです。どうやら韓国では有名な人がラストでカメオ出演しているようですが、私には当然わからずでした。でも面白かったです。強く勧めるわけではありませんが、気になったら観てみるのもよいかなとは思いました。


