コカイン・ベア
Cocaine Bear/監督:エリザベス・バンクス/2023年/アメリカ
U-NEXTで鑑賞。まさかの実話ベース。SNSでたいへん話題になっていましたね。「人間の都合で動物が傷つくなんて許せない」という意見も見ました。
あらすじ:クマがコカインを食べて襲ってきます。
※ネタバレしています。注意書きはありません。
麻薬を密輸していた男が、飛行機からコカインがたっぷり入ったバッグを捨てています。自分も飛び降りようとしますが、パラシュートが開かずあっけなく退場。
自然豊かな国立森林公園に墜落した大量のコカインを食べてしまったクマは凶暴になり……。
これレイ・リオッタの遺作なんですね。知らずに観ていたので、でてきたときドキッとしました。ピーウィー・ハーマン(ポール・ルーベンス)もちらっと。1985年の設定で『ピーウィーの大冒険』が公開された年になるし、時代感を表すのにちょうどよかったのだと思うのですが、ここで『グーニーズ』や『コマンドー』ではなく、ピーウィー・ハーマンという躁に振り切ったようなキャラクターを出してくるあたり、いいね!
子供たちが、どこから得たのかわからない浅〜い知識で軽率にコカインを食べたり、売ろうとしたりする無邪気さと無知が面白かったです。公園に落ちたコカインを最初に拾う民間人が子供、という時点で、無茶するなぁ!? と思いましたが、結果その無茶が良かったなと。子供がコカインの包みを見て、それが麻薬であるとわかるのは不自然だという向きもあるかもしれないですが、それくらい彼らにとってコカインが「フィクションの中で」身近なものだったのかなと思ったりね。しました。
肝心のクマですが、造形もCGも素晴らしいですね、予算があるなと思いました。やっぱりここはチープであってはいけないところだし(タイトルに冠しているくらいなので)、恐ろしさを出すにはリアルであることが一番と思います。また、物語の緩急の付け方が実にうまいので、これもアニマルパニック映画として大変良かったです。
そういえば、コカインがどういうものなのか、映画から得た知識しかないなと思ったので、信用できる情報をちょっと探してみました。
医療従事者が特定の外科手術用において局所麻酔として使用するといった正当な医療目的のために使用することは許されていますが、嗜好品としてのコカイン使用は違法です。
売人は、一般的にコカインをコーンスターチ、タルカムパウダー、または小麦粉などと混ぜて薄めることで利益率を上げていますし、時にはアンフェタミンなどの覚せい剤やフェンタニルを含む合成オピオイドといった他の薬物と混ぜることもあります。
えっコカインって麻酔になるの?! タルカムパウダーってベビーパウダー? そんなもん吸っても大丈夫? そもそもコカイン吸ってるのに大丈夫もなにもないか。「クラック」ってコカインのことだったんだね。ホームレスがクラック吸ってる描写を映画で観るから、もっと安い粗悪な薬物だと思っていたよ。おもしろ! こういうのを面白がるって、90年代悪趣味ブームの影響大ってかんじだね。あの頃、新宿のオカダヤ前で薬売ってる男の人いたの覚えてる人、いる? 怖かったよね……。


