バタフライ・エフェクト/過ちを繰り返す

ミステリー
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バタフライ・エフェクト

The Butterfly Effect/監督:エリック・ブレス、J・マッキー・グラバー/2004年/アメリカ

この記事は2011年に書いたバタフライ・エフェクト/過ちを繰り返す、みんなを幸せにするために | 映画感想 * FRAGILEを修正し転載したものです。

あらすじ:幼馴染の少女を救うために、時間を逆行してあれこれします。

エヴァン(アシュトン・カッチャー、7歳:ローガン・ラーマン、13歳:ジョン・パトリック・アメドリ)は、少年時代にたびたび記憶を失っていました。

ネタバレしています。別エンディングのネタバレもあります。

ケイリー(エイミー・スマート、7歳:サラ・ウィドウズ、13歳:アイリーン・ゴロヴァイア)は父親(エリック・ストルツ)に虐待されています。トミー(ウィリアム・リー・スコット、7歳:キャメロン・ブライト、13歳:ジェシー・ジェイムズ)はケイリーの兄で、超いじめっこです。

レニー(エルデン・ヘンソン、7歳:ジェイク・ケーゼ、13歳:ケヴィン・G・シュミット)は3人の友達で、トミーの言いなりになっていました。

誰もがおそらく一度は考える「あの時、他の行動を取っていれば、今の自分はこんなじゃなかったのに」という妄想を物語にしたような映画でですね、でも何度やってもうまいこといかないんですね。わたしもともとこういう話は好きなんです。「どうにか未来を良くしようとして過去を繰り返して右往左往する」っていうの。で、この映画もだいたい最後らへんまでは、うまくいかないことはわかっているので、どういうふうにうまくいかないのかな? と思って見ているわけです。ですから、手を変え品を変えいろんなバッドエンドが見られておもしろかったですね。

前も書いたかもしれないですが、人生のうちで本当に怖いことって、取り返しの付かないことだと思うんですね。エヴァンは、この「取り返しの付かないこと」を何度も繰り返すわけです。

エヴァンは、最初の脚本ではクリス・トレボーン(Chris Treborn)という名前でした。Tの位置をずらすと「Christ Reborn」(キリスト再誕)になります。監督がコメンタリーで「こういうの、映画学校の生徒とか、好きでしょ?」って言ってました。いじわるだなあ。

人の性格は幼少期のトラウマの有無によってのみ左右されてしまうものなのか? トラウマによって人生が悪い方へ変化するのを、トラウマを克服するのではなく原因を断つという方法で解決しようというのはどうなのか? そもそも、他人の人生を変えようというのはおこがましいのではないのか? 人はつらい出来事を乗り越えていく力も持っていますので、そういう強さをまるっと無視して「なかったことにすればいいはず!」というのはどうなのか? とかいう部分がね、受け入れられないなあという人もいるのかな? と思います。わたしもひっかかったけれど(特にレニー廃人エンド)、こういう映画にする限りこの設定はしかたのないことなので、まあ、いいんじゃないかなーっと思いましたね。価値観の問題だし、合わない人もそれはそれでしかたのないことと思います。

落としどころもなかなかよくて(劇場公開版は)、会わずにいてもケイリーが虐待されるのにかわりはないかもしれないし、ちょっと逃げっぽく見えちゃう気もします、助けるためにほんとにそれしかなかったのか? とも思いますけれど、自分でなんとかしなさい、傷ついても克服していきなさいと手を離したようにも思えないことはないので、よかったですね。

わたしの好みを言いますと、精神病院から出られず「全部病人の妄想だったんだよ!」なバッドエンドが見たかったなあと思いました。あそこで終わってもなんの違和感もないしね、そろそろお脳のほうもすり切れきってくる頃でしょうし。ディレクターズカット版のエンディングは「胎児まで戻ったエヴァンが、へその緒を首に巻いて生まれるのをやめる」となっておりました。これ、お母さんは傷つけてもいいんだ? って思いましたね。

ともかくとても良くできていますし、矛盾点が残るにしてもこれはこれで良い映画かと思います。あまりつつきまわすところじゃないね、これだけ楽しませてくれるなら。俳優と子役がとても似ていて、そこの違和感がまったくなかったのも良かったですね。

「バタフライ・エフェクト」全エンディング動画

ついでなので、4つあるエンディングを1つにまとめた動画を載せておきます。

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