ジャージー・ボーイズ
Jersey Boys/クリント・イーストウッド:名前/2024年/アメリカ
この記事は2014年に書いたジャージー・ボーイズ/人生のあれこれは、曲のあいだに起きている。 | 映画感想 * FRAGILEを修正し転載したものです。
丸の内ピカデリーシアター1、T-18で鑑賞。クリント・イーストウッド監督作ということで見に行きました。ミュージカル版は未見です。
あらすじ:フォー・シーズンズの結成から解散まで。
※ネタバレしています。注意書きはありません。
フランキー・ヴァリ(ジョン・ロイド・ヤング)は、その歌声でマフィアのボス(クリストファー・ウォーケン)に気に入られ、バンドメンバーであるトミー(ヴィンセント・ピアッツァ)、ニック(マイケル・ラマンダ)、ボブ(エリック・バーガン)と共に音楽活動を行うことになりました。
元がミュージカルだからというのもあるけど、曲の入り方がうまくてテクニカルだなーなんて見てたら、ある曲のとこでバーッて泣いてしまい慌てました。
お話そのものはですね、結成、成り上がり、絶頂期、家族とのあれこれ、仲間割れ、解散、ってかんじで大変わかりやすいですね。これミュージカル版とどれくらいすりあわせているのかわからないのですが、見ていないものは仕方がないので、ミュージカル版のことは忘れましょう。
まず思ったのが、編集と演出が大変うまいことです。うまいというかバッサバッサ切っていく。キスしたと思ったら次のシーンでは結婚してる。いや当然、バサバサ切る編集=うまい、っていうわけじゃない。うまくいっているかどうかっていう話よね。
この映画の中で重要視されているのは、彼らが音楽的にどう成功していったか、またその裏側には何があったかであり、彼らのプライベートな出来事については最小限に抑えられているんですね。
仕事と家庭の両立について少し描かれる場面もありますが、彼らの仕事の内容を考えたら、家庭との両立なんて無理、無理ですよね。それもあって、グジグジ描く必要はないということでしょう。これは潔い。
また、場面によって登場人物がこちらに向けて語りかけてくる、これはストーリーを円滑に進めるとともに、ナレーター役以外の登場人物と、ナレーター役の登場人物との間に若干の認識の違いがあったり、すれ違いがあったりすることを表してくるんですね。
そして、曲の入り方がとにかくうまい。そして回数が多い。わたしはショーのシーンや歌の多い映画が好きなので、見ていて本当に楽しかったです。あんなことやこんなことがあったあとでも、顔色一つ変えずにパフォーマンスをやり切る姿もいいですね。
わたしが泣いた曲のところ……直前の、電話からの葬儀がまたバッサリとカットされていて、フランキーの悲しみについてエモーショナルな描き方はされていないんですよね。ここでも、プライベートな出来事や心情については最低限のものになっている。その流れで、あの曲を歌うわけなんですよ。恋愛の曲かもしれないが、父から娘への曲にも思え、また、鎮魂歌にも聞こえる。けれども、曲調は明るい。人が歌う姿を見て、聞いて、涙が出るのが初めてで、たいそう驚きました。自分に。
というわけで、130分と長めの映画ですが大変見やすく、お歌も多くて楽しいし、1990年のシーンもいい、ラストのダンスもいい!


