サターン・ボウリング/お前もどうせ、ただの命だ

クライム
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サターン・ボウリング

Bowling Saturne/監督:パトリシア・マズィ/2022年/フランス・ベルギー合作

マスコミ試写で鑑賞。公開は2025年10月4日です。R18+。刺激の強い性描写と暴力描写があるためだと思います。

あらすじ:ボウリング場を受け継ぎました。

ネタバレはありません。

寝る場所もなく夜の街をうろついていたアルマン。ある日、異母兄弟で警察官のギヨームが、ボウリング場を経営していた父親の死を告げにきます。

アルマンが登場する、ほとんどすべてのシーンに赤いものが映っているのが印象的でした。赤が血や暴力を表しているのだ、と言われれば、そうかも知れないと思います。

アルマンとギヨームの父親は趣味で猟友会に入っており、部屋にはたくさんのハンティングトロフィーや写真が飾られていました。私は狩猟について考えたことがなく別世界のものであったし、今も以前も、とうてい身近な出来事とは思えません。でも、この映画の中で狩猟は大きなテーマとして掲げられていることを感じ、考えてみると、例えば害獣駆除をするのなら動物の命を奪うことも私は理解できるなと思います。最近増えているクマの駆除などがそうですね。ですが、命を奪うことそのものに喜びを感じ、スポーツハンティングを行うことは、ちょっと私の理解を超えているなと思いました。

狩猟における野生鳥獣との知恵比べは何物にも代えがたい楽しみです。また、結果として野生鳥獣の生命を頂くものですが、単なる捕獲・殺生ではなく、狩猟は生息数の調整などその管理を内在するもので、狩猟者には進んで生息環境の保全や保護増殖への協力が求められています。

狩猟には、自らの知恵と腕で、愛犬や猟友とのチームワークにより獲物を狩るという楽しみもあります。さらに、狩猟の原点である食べものとしての肉(ジビエ)や革を得るということも大きな楽しみです。

獲った獲物の鍋を囲んで猟仲間とその日の猟を振り返るのは、狩猟者の最大の楽しみと言ってもいいでしょう。秋の猟期になってジビエから季節を感じることができるのも、狩猟の大きな喜びです。

[狩猟への誘い]狩猟の魅力|大日本猟友会

このページをじっくり読みましたが、やはり私には娯楽としての狩猟を受け入れることは難しいです。猟師が生活のために狩猟を行うのは理解できるのに……。

この映画を観終わってから映画『サターン・ボウリング』オフィシャルサイトのストーリーのところを読みました。そこには「父から継いだのは、 地下のボウリング場と暴力性の呪縛」とありました。この「暴力性」は、いったい何を指しているのか。父親が行っていた狩猟のことを暴力としているとすれば、かんたんに読み解くことができると思います。でも、スポーツハンティングをどのように捉えているかで、動物を殺すことと暴力を繋げて考えられるかどうかって変わってきてしまうのかなとも思うのです。んー、いや、やっぱり、動物を殺すのは暴力的ではありますよね。なんだかモヤモヤしてしまいましたが、命のあり方について深く考える一助となる映画で、おすすめです。

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