ピラミッド 5000年の嘘/ほんとうにこの『事実』を公開していいのか?!

ドキュメンタリー
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ピラミッド 5000年の嘘

THE REVELATION OF THE PYRAMIDS/監督:パトリス・プーヤール/2011年/フランス

この記事は2012年に書いたピラミッド 5000年の嘘/ほんとうにこの『事実』を公開していいのか?! | 映画感想 * FRAGILEを修正し転載したものです。

あらすじ:ピラミッドには謎がいっぱいなんだよ……!

ネタバレしています。

ピラミッドは本当に機械もなしで作ったの? 本当に王の墓なの? 超緻密な計算がなされているけれど古代エジプト人にそんなことできたの? 主流派の研究者はなにか隠している、我々は事実をつきとめた! という内容になっております。鑑賞者のリテラシーが問われてしまう、ある意味で問題作ですが……。

語られている内容そのものが本当なのか嘘なのかというのはともかくとして、映画の組み立て方、研究の進め方がものすごーく偏っており開いた口がふさがらねーよ。

いろいろ言いたいことはあるが一番あぜんとしたのは、37年間ピラミッドについて研究してきたというものすごい『ブレーン』、この人、手しか映らないのよ。で、「ピラミッド4面の総面積を底面積で割ると黄金数。高さを底辺の2分の1で割ると黄金数の平方根。2辺の和を高さで割ると円周率」とか言うわけ。なんで底辺の2分の1で割るの、2分の1はどっから来たの、なんで2辺の和を割るの、和はどこから来たの…。と、こっちを混乱させるようなめちゃめちゃな計算ばっかりなんですよ。めちゃめちゃなことを畳み掛けるように言ってくるの。ワーッと言ってごまかしているみたいなの。最終的には「秘密結社に狙われてしまう」とか「反論される、我々は攻撃される(反論=攻撃という考え方……)」などと言い出して、もうだめです。モキュメンタリーかもしれないって一瞬思いましたけれど、だとしたらもうちょっと楽しませるような作りにしてほしい。ナレーションがえんえん同じテンションで話し続けてメリハリがないので、めっちゃ眠くなりますもの。

この映画で導き出される結論は完全にトンデモなんだけれど、もし、もし万が一そのトンデモ説が事実だったとしてもだな、導き方が悪いからぜんぜんだめなのー! 説得力がないのー! なにかを研究し発表するというときにやってはならないことがこってり入っているのー!

感想を書くためにちょっとぐぐっていて見つけた、エジプト好きの方のブログにですね、この映画のことが書いてありました。ブログオーナーの方はこの映画をごらんになっていないのですが、まるでご覧になったかと思うほど的確に、この映画の悪いところを書かれていて感激しましたよ。

このテの人たちは、どうして古代人にそんなこと出来るわけがない、って基本的に人間をバカにしてる論調なのか。人間の可能性と能力を信じてないヤツが考古学なんぞ勉強しても無駄だ。
(中略)
こういう何の根拠もなく上から目線で勘違いを撒き散らす作品を公開する連中は、自分たちの説が正しいことを人に信じこませるために、とにかく有名人や、肩書きのある人間を巻き込んで、その名前を誇らしげに「関係者リスト」に並べるものである。

引用元:「ピラミッド5000年の嘘」映画は見る価値なさそうだがディスカッションは要チェキ 現在位置を確認します。/ウェブリブログ
※ページが消えていたのでリンクを外しました。

それから、『ピラミッド5000年の嘘』について~ピラミッド研究を専門とする者として – Togetterで、すごくわかりやすくこの映画の悪いところを指摘されているので、ぜひご一読を。もうね、やっちゃいけないことしかやっていないのよ…! おもしろいとか、つまらないとかじゃなくって、これは、だめなのー! こんな『事実』、信じちゃだめー!!

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