ドント・ウォーリー・ダーリン/理想の夫・理想の妻

ミステリー
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ドント・ウォーリー・ダーリン

Don’t Worry Darling/監督:オリビア・ワイルド/2022年/アメリカ

こちらの記事は、2022年に書いたドント・ウォーリー・ダーリン/理想の夫・理想の妻 | 映画感想 * FRAGILEを一部修正して転載したものです。

試写で鑑賞。公開は2022年11月11日。

あらすじ:綺麗な街に住んでいます。

ネタバレはありません。

視覚効果的に面白みがあることと、音楽がいいですね。フェミニズムと女性のエンパワーメントについて興味がある人におすすめ。全体的に悪夢というかバッドトリップ感というか、ともかく嫌なことが満載で、不穏な空気も漂いまくっていて。そこへ主演がフローレンス・ピューであるため、『ミッドサマー』(2019年)と比較されそうだなという印象はあります。

舞台は1950年代〜1960年代くらいかな。きれいに整備された街に、夫婦が何組も住んでいます。この物語の主役であるアリス(フローレンス・ピュー)は、夫のジャック(ハリー・スタイルズ)と仲睦まじく暮らしています。

街のルールは4つ。

  1. 夫は働き、妻は専業主婦でなければならない。
  2. パーティには夫婦で参加しなければならない。
  3. 夫の仕事内容を聞いてはならない。
  4. 何があっても街から勝手にでてはいけない。

「フェミニズムと女性のエンパワーメントについて興味がある人におすすめ」と書いたのは、このルールの内容からです。ばりばり家父長制なんですね。私はフェミニズムや女性の権利の問題などについて詳しくない方ですが、それでも、あーこれは……ってわかるくらいはっきり描かれています。これらの描写はもちろん意図されたもので、男性によって作り上げられた社会において女性がどのように生きるかの物語でもあるんです。

幸せでいたかったら、なにも疑問を持たずに家事をして過ごせ、夫にはつねに尽くし、いつでもセックスが出来るようにしておけ、という、今の時代では考えられない価値観のもとに組み上げられたのが、ビクトリーという、この街です。ビクトリーで与えられている幸せは、果たして本物の幸せなのかどうか。また、男性が優位に立っている社会のなかで、女性はどのように生きるのか。そして、すべての女性が男性優位な社会に反対しているわけではない、というところまで描かれます。

街を仕切っているのはフランク(クリス・パイン)で、新興宗教の教祖みたいなかんじ。この物語を読み解くヒントとなるのは、クリス・パインの目です。違和感があるので、すぐ気づくんじゃないかな。公式サイトやチラシではサングラスかけていますね。うまいこと隠したな〜。

この映画、ぱっと見だと答え合わせに入っちゃうかもしれないです。答え合わせというのは、たとえば『プリデスティネーション』(2014年)で、どういう仕組みになっているのかの方に意識がいっちゃうとき、みたいなかんじ。『プリデスティネーション』は、仕組みを推測する映画ではないと思ってます。この映画も女性の生き方についての物語でしたね。たまたま例に出しただけで、『プリデスティネーション』と『ドント・ウォーリー・ダーリン』の内容が似ているというわけではないですよ。

街の仕組みについてあれこれ考えながら観るより、女性の権利や幸せってなんだろうね、こういうことについて声を上げる人と上げない人がいるのはなんでだろうね、ということを考えながら観たほうが良さそうかなっとは思いました。おもしろいですよ。

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