ジョン・ガリアーノ 世界一愚かな天才デザイナー
High & Low -John Galliano/監督:ケヴィン・マクドナルド/2023年/イギリス
© 2023 KGB Films JG Ltd
マスコミ試写で鑑賞。2024年9月20日(金)新宿ピカデリー、ヒューマントラストシネマ有楽町他ロードショー。
よく知らない人物とか、興味のない人物の伝記ものやドキュメンタリー映画を観ることをやめていたのですが、今作はポスターがかっこよかったので観てみました。
あらすじ:ヘイトクライムでキャリアを失います。
※ネタバレはありません。
2011年、クリスチャン・ディオールのデザイナーであるジョン・ガリアーノが逮捕されます。
ガリアーノ本人がカメラの前に座り、「洗いざらい話す」とタバコに火を点けるところから映画は始まります。
「よく知らない人物とか、興味のない人物の伝記ものやドキュメンタリー映画を観ることをやめていた」というのは、『ボヘミアン・ラプソディ』(2018年)以降にミュージシャンの伝記ものが乱発された時期、知識と興味がないのに観て、ふーん……と虚無になってしまったことが続いたからです。
で、ジョン・ガリアーノですが、私はファッションに疎いので、この人のこともよく知らないんです。この映画は、ガリアーノがファッション業界に飛び込んでから成功し、天才と呼ばれるようすから丁寧に彼の言葉や私生活を紐解いていきます。ショーのシーンがとても多いので、観ていて純粋に楽しいですね。中盤あたりで語られるのは、「ガリアーノはいろいろなものから着想を得るけれど、その背景には興味がなく、表面だけを見る」ということでした。たぶんここに答えがあるんですよね。
ネットで目にする差別主義者の中には、ガリアーノのように無知なだけだったり、言葉の強さだけにある種の喜びを感じてしまっている人も多くいるのかなと思います。人を傷つけることに楽しさを感じたり、暴言を吐くことがストレス解消になっているとかね。ガリアーノが本当に反省しているのかどうかは映画を観ただけではわからないし、ガリアーノ本人にもわからないかもしれません。


