邪悪なるもの
Cuando acecha la maldad/When Evil Lurks/監督:デミアン・ラグナ/2023年/アルゼンチン・アメリカ合作
マスコミ試写で鑑賞。公開は2025年1月31日です。
あらすじ:悪魔憑きが現れました。
※ネタバレしています。注意書きはありません。
悪魔が身体を乗っ取り、それが伝染病のように広がっていく世界。田舎に住んでいたペドロとジミーの兄弟は、ある日、近所で悪魔憑きを隠している家を発見します。
ホラー・オカルト映画では、エクソシストが悪魔祓いをするケースが多いと思いますが、『邪悪なるもの』の世界に教会はありません。悪魔憑きが出た場合には「7つのルール」にのっとって適切な処置をしなければならないのに、兄弟がいくらこのことを主張しても、周囲の人間たちはまったく彼らの言うことに耳を貸そうとしないのです。
一見不可解に思える周囲の人間の行動に理由があるのだろうと思って観ていたところ、明示されはしませんが、ペドロが「こうなったら嫌だな、怖いな」と思うことが起きているんだなと、ペドロの恐怖心から怪異が起きているんだなと気づきました。これってそういうことですよね。
悪魔は人間や動物の身体に入り込み、考えうる限りで最も凄惨な死を周囲に与えます。死の描写は残酷極まりなく、どこかじっとりとした熱のようなものを感じました。恐ろしくて震え上がるというより、胃のあたりが重くなるような。スカッとするものではまったくないです。私は怖い映画は苦手ですが、嫌な映画は好きみたいですね。今作もすごく面白かったです。人間は無力な生き物だよ。
悪魔憑きについて少しだけ調べたら、また面白い記事があったので貼ります。
「現代人のほとんどは憑依を信じていない。ただ『治る』から、すなわち儀礼そのものに現実的な効果があるからこそ、逆説的にグローバル化した現代社会においてなお憑き物は生き続けているのでしょう」
この記事では、日本とイタリアにおける悪魔憑き(犬神憑き)についての研究のさわりしか書いてありませんが、たいへん興味深いと思いました。大学入り直したいわ〜。


