遺書、公開。
監督:英勉/2025年/日本
U-NEXTで鑑賞。観る直前に、脚本が鈴木おさむであることに気づいてウッとなりましたが、観ました。英勉監督鈴木おさむ脚本といえば『ハンサム★スーツ』(2008年)なので引き返したくなりましたが、観ました。こんなことで引いてたまるか!
あらすじ:遺書が届きます。
※ネタバレしています。
4月。私立灰嶺学園の2年D組に、生徒24人と担任1人の順位がつけられた「序列」のメールが届きます。その半年後、序列1位だった姫山椿(堀未央奈)が突然自殺。クラスメイト全員に対して姫山椿からそれぞれ内容の違う遺書が届けられます。生徒たちはひとりずつ、クラスメイトの前で自分に届けられた姫山椿からの遺書を読み上げることに。こうして、姫山椿とクラスメイトの隠された秘密が徐々にあきらかになっていくのでした。
主人公が誰なのかわからないなと思って、目立っている度合いでいえば赤崎理人(松井奏)がぶっちぎりですが性格が悪くなっていくので好意的に観るのは難しいです。主人公だから好意的に観られるべきというわけでもないですが、この映画ってたぶん学生向けなので、性格の悪い人物を主人公に据えるのは若い観客から共感されず、鑑賞しながらどんどん心が離れていくのではないかと思います。けど、この映画の内容からみるに性格の悪い主人公だとしても問題ないなって思いました。次に目立っているのが千蔭清一(宮世琉弥)でしょうか。キャスト一覧の一番上にいるのは池永柊夜(THE RAMPAGE from EXILE TRIBEの吉野北人)ですね。
谷地恵(兼光ほのか)の表情がすごく大袈裟で急にめちゃくちゃ面白くなってしまいました。また、黒瀬蓮司(浅野竣哉)がモゴモゴしたしゃべり方で何を言っているのか半分くらいしかわからず、思わずどういう人なのか調べたら映画と全然違っており面白かったです。俳優陣の演技レベルにはばらつきがあると思われるので、演技指導がだいぶ入ったんじゃないのかなと妄想したり、25人の登場人物がいて全員に発言の機会があるため、足並みを揃えるのが大変だったのではと思ったりしました。
遺書を公開していくにつれ、クラスの人間関係がどんどん悪くなっていきます。自殺した生徒から遺書が届くだけでも面白い設定だと思いましたが、序列がつけられているということが物語をより面白くしているなと思いました。そう、この映画面白いです。なんだろ、いろいろな個性を持ったキャラクターがひとりずつ登壇しそれぞれの感情を込めて遺書を読み上げ、クラスメイトから責められ回想シーンが入り、自分の本性を暴かれていくという流れが繰り返されているだけなのですが、キャラクターがみんな個性的でモブがいないので楽しめるのかなとも思います。同じことの繰り返しではあるので、飽きが来るといえば来ますが、緊張感を持って観られるような作りにはなっていると思います。でもこの作りって『バトル・ロワイアル』(2000年)とまあまあ一緒なんですよね。そりゃ面白いと感じるわけです。ネタばらしの長台詞はいただけませんでしたし、新しい序列が発表されるというオチも急にどうした? となっていまいちでしたが、全体で観ればだいぶ面白いです。


