大丈夫、大丈夫、大丈夫!
괜찮아 괜찮아 괜찮아!/IT’S OKAY!/監督:キム・へヨン/2023年/韓国
マスコミ試写で鑑賞。公開は2026年4月10日です。
あらすじ:母親を失った少女が踊ります。
※ネタバレはありません。
母子家庭で育ったイニョンのもとへ、突然母の訃報が飛び込みます。1年後、イニョンは住むところを失い、ソウル国際芸術団の練習室で暮らしていました。そこへ芸術監督のソラがやってきたことで、イニョンとソラの共同生活が始まります。
原作付きの映画なのかなと思っていたのですが、オリジナル脚本だと知ってちょっと驚きました。ダンスを題材にした映画であることは知っていたので、勝手にアイドルものなのかなと思っていたら、描かれていたのは伝統舞踊でした。思い込みはよくない。韓国の伝統舞踊についてはほとんど知らなかったので新鮮に感じられてよかったです。
イニョンはお金がなく、団費を払っていないために他の団員からこそこそ陰口をたたかれています。団員の中でも、センターで一番踊りのうまいナリは、初登場時から「これは後々イニョンの親友、良きライバルになるキャラだね」と思わせるものを持っていました。イニョンには幼馴染のドユンという少年がおり、これも後々、付き合ったりするんだろうなと思いますよね。そしてソラは舞踏の振り付け師で、団長から推されて芸術監督となりました。厳しい練習を好むソラのことを、団員たちはこっそり「魔女」と呼んでいます。
さて、こうして役者が出揃うと、このあとどういう人間関係になっていくか、だいたい想像がついてしまうものですが、果たしてこの映画はこちらの予想を超えてくるのでしょうか?
イニョンは明るくて素直で人を思いやるところがあり、嫌味がなくみんなに受け入れられて好かれるタイプです。この人はお金さえあってきちんと団費を払えていれば、よほどのことがない限り、他人から妬まれたり恨まれたり陰口をたたかれたりはしないのではないかと思います。こういう、愛嬌がある人ってあまり憎まれないですよね。一番羨ましいタイプだなと思います。「完璧な少女」で主人公として非の打ち所がないです。ルックスもよければダンスもうまい、人懐っこさや天真爛漫なかんじを備えている、とにかくそんなキャラクターです。
私が「原作付きかも」と思ったのは、こういう、よく見る感じのキャラクターが多いことと、漫画原作風なコミカルさからでした。人間関係も見た目も性格もあんまり目新しい要素はないです。でも、私はそういう映画は良いと思っていて、何度も書いていますが「王道で何が悪い」と思っているからです。王道に何かを足す、その足した部分が監督なり俳優なりの個性なんじゃないかなと思うんですよね。
主に描かれている物語はイニョンとソラの関係についてです。ソラはイニョンの母親代わりにはなれないかもしれませんが、イニョンの良き友、良きメンターにはなれます。そのようすに、「よくあるタイプの映画だな」と思ったことを反省しました。大人たちが未成年をきちんと守っている描写があることは素晴らしいと思います。

