シビル・ウォー アメリカ最後の日/一体、誰と戦っているのか

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シビル・ウォー アメリカ最後の日

Civil War/監督:アレックス・ガーランド/2024年/アメリカ

Amazonプライムビデオで鑑賞。アレックス・ガーランドの監督作があまり好きでなく、スルーしていましたが、評判が良いのとアマプラにすぐ入ってきてくれたので観ました。ありがたい。

あらすじ:アメリカで内戦が起きます。

ネタバレしています。注意書きはありません。

戦場カメラマンのリー(キルスティン・ダンスト)は、仲間たちとともに、大統領にインタビューするためホワイトハウスを目指します。


戦場カメラマンという一線を引かれた状態で内戦を目の当たりにするため、リーたちがたいへん非情に見えるときがあります。でも、報道し記録することは歴史的にも必要不可欠なんですよね。そのためには、被写体である人に感情移入したり、その人たちに対して自分が何かをできたかもしれないと思ったりしてはならないわけです。戦時下でいちいち傷ついていたら生き延びられないというのもあるでしょう。それは状況次第で人の魂が大きく変わってしまうということかもしれません。

SNSでみんなが貼っていた赤い眼鏡の人のシーンは彼が何を言うかまでSNSに書かれており、ほぼ全部わかった状態で観たため、何も知らないで観るのとは受け取り方がちょっと違ったかもしれないなと思います。今の私には、彼についてなにか言いたい気持ちがまったくないので……。ネタバレって言うほどでもないので良いのですが、やっぱり、観るつもりの映画は初日2日目あたりまでに観てしまわないといけないですね。

勝手な恨み言はともかく、全体的にドライだったのがよかったです。戦場に立つひとりの兵士に寄り添って話が進むタイプの映画かなとうっすら思っていて、そうするとどうしても主人公に対して情が深くなるでしょ。それはそれでいいけど、映画のテーマに合うか合わないかだと合わない気がするんですよね。2つ上の段落にはリーたちのことを若干ネガティブなかんじに書きましたが、観客は起きている出来事を第三者目線で観ることができる、リーの視線を観客が共有できるということなんでしょう。

他人の死を多く目の当たりにし、度胸も覚悟もある人たちが比較的(兵士に比べればまだマシ程度ですが)安全なところから戦争を目撃する、記録することは、ドライな目線を持っていないとできないです。かといって彼らに倫理観がないとか愛がないとか言うわけでもなく、自分の仲間が殺されたら当然のように慟哭する。そんな彼らの姿を観る私たちは、また一歩、外側の立場になっているなと思うんです。どこまでも他人事のように聞こえるかもしれないけれど、戦争を間近で見たことのない私には、この映画を自分ごととしてとらえるのは難しいですよ。

スクリーン上で繰り広げられる出来事に観客は関与できません。報道される出来事は現実のほんの少しの部分かもしれません。

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