コメント部隊/ネットの噂と侮るなかれ

スリラー
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コメント部隊

Troll Factory/댓글부대/監督:アン・グクジン/2024年/韓国

マスコミ試写で鑑賞。公開は2025年2月14日です。けっこう胸糞の悪い話で、私は大好きですね。面白かったです。

あらすじ:ネット世論を操ります。

ネタバレはありません。

ある事件を追っていた社会部記者イム・サンジン(ソン・ソック)は、自分が出した誤報のせいで炎上してしまいます。

韓国の国家情報院による世論操作事件をもとにした小説を題材にしており、冒頭で「本当のことだけど、訴えられると困るので名前だけは全部フェイクです」みたいなテロップが出ます。観終わった最初の感想としては、この話が本当に本当かどうかはわからず、何も信じられなくなりました。こんな話を本当だと言ったら陰謀論者と言われそうで。冒頭で出るテロップも『ファーゴ』(1996年)みたいに嘘かもしれない、なんにも信じられない、なんにも信じちゃいけない。怖い怖い。

「怖い」で思考停止するのはあまり良いことと思っていないのでもう少し書きます。誤報を出し停職処分となった記者のもとに一人の情報提供者が現れます。彼は、友人らとネット世論を操るチームを作っていることを話すのでした。

韓国のネット事情についてはあまり明るくないので少しだけ調べたところ、インターネット世帯使用率が世界1位(日本はトップ10にすら入っていません)でした。

経済協力開発機構(OECD)、世界知的所有権機関(WIPO)などによると、韓国は非常に優れたICTインフラを備えており、インターネットに接続可能な世帯の割合も世界最高の水準である。超高速インターネット普及率も最高水準で、韓国はグローバルICTリーダーである。

韓国は世界的にも非常に優れたモバイル環境を備えている。モバイルインターネット接続可能世帯の割合が99.98%で世界1位であり、モバイルインターネット速度、5Gの普及率もそれぞれ2位、3位で、韓国ではモバイルを通じた便利なビジネス及び生活が可能である。

世界最高のデジタルインフラ | InvestKOREA(JPN)

多分、こうした基盤があるおかげ(?)で、ネット世論操作も効果的なのでしょう。情報提供者がやっていたことはかなり悪質で、具体的には書きませんが、日本で言えば一昔前、いや二昔前の掲示板荒らしのような感じだなと思います。掲示板荒らしより人として劣るというか軽蔑するというかともかく最悪なのは、情報提供者が有償で書き込み(ネット世論操作)をしている点にあり、狙った結果を確実に出す、人を追い詰めるところにあります。

ネット上の荒らしの書き込みや誹謗中傷について、「たかがネットの問題だ、現実には関係がない」として無視できる人ばかりではないし、気に病む人の気持ちはとてもわかります。日本で記憶に新しいところでは、りゅうちぇるさんの死がありました。韓国も、K-POPアイドルなどが中傷のせいで死を選ぶことが多いように思います。

この映画の中で行われる世論操作は、アイドルや芸能人を自殺に追い込むようなことがメインではなく、もっと大きな組織を相手としています。人の善性を信じすぎると足元をすくわれる結果となるな、と思います。すべての人を疑えと言うわけではありませんが、私は人をすぐ信じるところがあるので、よりいっそう気をつけてインターネット、おもにSNSに対して向き合おうと思いました。おすすめです。清々しさはまったくありませんがテンポも良いし、私の好きなタイプの映画です。

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