カーテンコールの灯(あかり)
Ghostlight/監督:ケリー・オサリヴァン、アレックス・トンプソン/2024年/アメリカ/©2024, Ghostlight LLC.
マスコミ試写で鑑賞。2025年6月27日(金)Bunkamura ル・シネマ 渋谷宮下他全国公開。
あらすじ:不器用なお父さんが演劇を始めます。
※ネタバレはありません。
建設作業員のダン(キース・カプフェラー)は、家族に起きた悲劇のせいで家族とすれ違う日々を過ごしていました。ある日、見知らぬ女性からアマチュア劇団にほぼ強引に誘われたダン。最初は乗り気でなかった彼も、次第に劇団に居場所をみつけていくようになり……。
構成としては『アンコール!!』(2013年)などの「おじいちゃんの人生、いろいろあったけど最後はハッピー映画」で、展開の物珍しさについてはあまりありません。でも、それって「王道」ということで、私はいつも言っていますが「王道の何が悪い」ということです。
壊れかけの家族、壊れかけた理由についてを『ロミオとジュリエット』と重ねて描いてくんですね。こういう翻案のしかたがあったのかという驚きと、予告にもありますが『ロミオとジュリエット』の物語を知らない父親に娘が見せるのが、レオナルド・ディカプリオの『ロミオ+ジュリエット』(1996年)で、確かに30年近く前の映画だけれど、そうか、1968年の『ロミオとジュリエット』ではないのか、娘は17歳だし、そうだよなあ……などと謎の感情に襲われました。
この映画で特筆するべきは、主人公のダンを演じるキース・カプフェラーと、妻を演じるタラ・マレンは実際の夫婦であり、また、娘を演じるのも実際の娘であるキャサリン・マレン・カプフェラーであるということです。そのことがどれくらい映画に反映されているかというのは、ぜひ観て感じてみてほしいですね。
ラストシーン、ふと灯る光がとても優しく、あたたかな気持ちになりました。コミカルな部分もありますが、コメディと言うほど笑いに振ってはいないと思いました。


