『骨』『オオカミの家』/アリ・アスターが惚れ込んだ、チリの才能

アニメーション
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Los Huesos/監督:クリストバル・レオン、ホアキン・コシーニャ/2021年/チリ

マスコミ試写で鑑賞。公開は2023年8月です。

あらすじ:儀式を行います。

ネタバレはありません。

クリストバル・レオンホアキン・コシーニャは、美術館で発掘された本作の修復を受託します。1901年制作、作者不詳。人骨を使って魂を呼び出す儀式です。

おさげの女の子が人骨を並べたりしてから、ろうそくに火を灯すと、2人の成人男性の身体が現れて……というお話です。

ご存じの方も多いかと思いますが、私は球体関節人形を作り始めて21年目になります。なので、こういうのを観るとつい、造形やサイズ感に目が行ってしまうんですよね。たぶんですけど、この作品の人形たちはけっこう大きい気がします。女の子の指が可動式の関節(おそらく木製)になっているし……。

14分の作品なので、女の子がとある儀式をしておしまい、というかんじです。アリ・アスターが製作総指揮に入っているのですが、ほーんとあの人、儀式が好きだよね!

オオカミの家

La Casa Lobo/監督:クリストバル・レオン、ホアキン・コシーニャ/2018年/チリ

マスコミ試写で鑑賞。公開は2023年8月です。

あらすじ:チリ南部にドイツ人のコミュニティがありました。

ネタバレはありません。

ある少女がブタを3匹逃してしまい、100日間だれともくちを利くなと言われ、コミュニティを逃げ出して助けを求めるというお話です。

こちらは、壁や床に描かれた絵が動き、そのあと紙製の人形になり、という、たしかにストップモーションアニメとしては珍しいスタイルだなと思いました。なんかすごくプリミティブなアニメーションというか……。実写の背景に、ガラスに描かれた人物が出てきて動いたりするのね。で、ちょっとだけですが、造形が気持ち悪いんですよ。
うわ、気持ちわる……と思いつつも、目が離せない魅力がありますね。

あと、こちらはサイズ感が全然わからない。けっこう大きい気もするし、思っているほど大きくない気もする。本物の小鳥が出てくるので、そこから見ると、セットはそこそこ大きいのかな……。ずっと部屋の中で物語が進んでいくんですけど、隣の部屋へ、隣の部屋へとどんどん移動していくようすを見るに、うーん、もしかしたらライフサイズなのかなあ。全然わからない!! そしてとてもどうでもいいんだけどポケモンとドラゴンボールのシールが出てきます。

ずっとカメラが動きっぱなしで、ワンシーン・ワンカットなんですね。これ、ストップモーションアニメやっている人に聞いたんですけど、背景も動いていて人物など手前にあるものも動いているっていうのは大変らしいんです。
娯楽性という意味ではあまりそれはなく、アート映画っぽいし、お話もとても奇妙なものなので、好き嫌いはあるかと思いますが、おすすめです。どうやって撮っているのか知りたい!

ちなみに私はストップモーションアニメの作家だったらクエイ兄弟が好きですね。生肉をさわったり、鏡で光をちかちかしたりするよ。

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