オズの魔法使/わたしがいかにマンチキンランドとティンマンを好きか、ちょっと聞いてくださいよ!

ミュージカル
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オズの魔法使

The Wizard of Oz/監督:ヴィクター・フレミング/1939年/アメリカ

こちらの記事は、2012年に書いたオズの魔法使/わたしがいかにマンチキンランドとティンマンを好きか、ちょっと聞いてくださいよ! | 映画感想 * FRAGILE を転載したものです。

わたしが死んだら葬式では必ず「Over the Rainbow」を流してください!

あらすじ:竜巻に巻き込まれてオズの国へ行きます。

ネタバレはありません。というかストーリーのことは全然書いてないです。

子供の頃に見ているはずですがすっかり忘れていて、2010年に初めてまともに『オズの魔法使』を見たんですね。あまりのショックに8回連続で見まして、そのとき感想書いてますけれどもまったくろくなこと書いてないし、去年は落ち着いていたけれど今年またオズ熱上昇してきて大変だし、シネマヴェーラで上映中(8/7(火) 12:35/16:00/19:25 8/10(金)12:30/15:50/19:10)(しかもフィルム上映!)なのでもう楽しみでテンション上がりすぎだしで、どうにも抑えが効かないので思いの丈をぶちまけようかと思いましてですね。

ドロシー(ジュディ・ガーランド)が、スケアクロウ(レイ・ボルジャー)とティンマン(ジャック・ヘイリー)とライオン(バート・ラー)と共にオズの魔法使い(フランク・モーガン)に会いに行きます。

最近、通勤中も勤務中もずーっとサントラ聞いているんですよ。それでさ、わたしは英語がほとんどわからないので気になったことがあって。

北の良い魔女グリンダ(ビリー・バーク)の「A miracle occurred.」のとこの「miracle」の発音って「ミリクル」って聞こえるんだけれど、直後のジュディ・ガーランドの「It really was no miracle.」の「miracle」ははっきり「ミラクル」って言ってるのね、この違いはなぜなんですか? 癖なのかなあ。それともわたしが聞き取れていないだけ?

ライオン(バート・ラー)って「verve」とか「nerve」とか「deserve」の「er」の発音が「ア(エ)イ」に聞こえるんですが、これも癖? これらの単語がどういう発音なのかわかんなくてGoogle翻訳で聞いたらもっと伸ばすような感じだったから不思議で。

それから、どうも聞いたことのない声が2か所入っているなあと思って調べたら、もともとティンマンにキャスティングされていたバディ・イブセンの歌声でね、差し替えられなくて残ってるんだそうです。バディ・イブセンはティンマン用のメイクに含まれていたアルミの粉にアレルギー起こして降板したという不幸な人でだな……これはブルーレイ特典からの情報なのでここで書くことでもないんですけど……。

サントラの話は、本編から削除された「The Jitterbug」いい曲だよなー、とかね、まだ書くこともあるし、また何十回か聞いていたら気づくこともあるでしょうけれど、置いといて、本編の話をします。

本編っていうかマンチキンランドの話ね。わたしねとにかくマンチキンランドが好きすぎる。ドアを開けたあの瞬間のときめきすごいよね。ここはモノクロ用のドロシーとカラー用のドロシーが2人いるんですよとか、これも特典情報なのでアレですけど、アレですけどもさ、か、書きたいじゃ、ないですか(笑)。

ドロシーは、グリンダが魔女と知って「Oh,I beg your pardon!」って謝るところのちょこんっとした会釈の、訝しげな表情と動きがちょうかわいいね。ドロシーの会釈はスケアクロウに会ったときのも超かわいい。ちなみにグリンダは、良い魔女のはずがだんだん卑怯な人に思えてきて、嫌いにはなりたくないのであまり考えないようにしています。

かわいいドロシーはまだまだあってさ、「On her broomstick, thumbing for a hitch.」でヒッチハイクのジェスチャーをするとき、グリンダに手が当たりかけて一瞬「あっ」って表情をするところ。さっき書いた、グリンダの「miracle」の発音が不思議っていうのの直後なんだけれど、この曲すごい良いよ大好き。グリンダが消えた時の「My! People come and go so quickly here!」ってセリフもちょうかわいい。ここの「quickly」の発音がなんかすごい好きなんだよ。

そしてなによりも、「Follow the Yellow Brick Road」が始まって、最初のうちはドロシーが戸惑い気味なんだけど、だんだんスキップしはじめてさ、「You’re off to see the Wizard, The Wonderful Wizard of Oz.」のあたりで脚がクロスする瞬間がもうまじでキュンとくる、すばらしいステップだよ……。

マンチキンたちは衣装や髪型がかわいいとかもありますが、124人の小人俳優がさ、全員歌も踊りも演技も出来るってすごい!

それでね、lollypop Guild真ん中の緑色の人がさあ、なにかと前へ前へ出てくるのよ。あちこち映ってて、たまにカットのつながり無視して瞬間移動してるから、注目して見てるとおもしろいよ。演技もオーバーだしね。「We wish to welcome you to Muchkinland.」の「to」の腕の振りと、そのあと後ろに下がってすぐ前に戻るときの動きがなんとも言えぬかわいらしさ。

あとはね市長ね、ちょーかわいい。登場からもう最高だし、「To see?」のところの顔と動きたまりませんよ! おててを後ろで組んじゃってさあ! 『ナイトメアー・ビフォア・クリスマス』の市長はマンチキンランドの市長と動きがそっくりだよね、体型も衣装もそっくり。

それから、赤ちゃん(役)が5人出てくるところがあって、寝ていたのが慌てて起きるんだが、左から2番目の人がさ、マジ寝してたのかわからないが、本当に眠そうで一瞬ふらっと後ろによろけるのがたまらん。画面から消えるまでふらっふらしてる。

西の悪い魔女(マーガレット・ハミルトン)はねー、「The slippers.Yes!」と「They’re gone!」のところが好きで、見てると一緒にセリフ言っちゃいますね。マーガレット・ハミルトンは手の演技がうまい。

退場時に慌てて所定の位置に行くところがなんか好き(笑)。んでまたしても特典情報ですが、彼女は炎と共に退場するんだけど、このとき床が落ちるタイミングがズレてしまい、顔と手に大やけどを負ったんですよ……そしてそのカットが使われているのだよ……。マーガレット・ハミルトンのスタントのベティ・タンゴは、ほうきが爆発したせいで顔に一生消えない傷が残ったとか……。

マンチキンランドの話まだ続けられますがこれくらいにして、いろいろすっ飛ばしてわたしが一番好きなティンマン(ジャック・ヘイリー)の話をします。スケアクロウのステップのすごさ(高いジャンプの着地時に足首が内側に曲がっている!)とかものすごい調教されているカラスの動きについてとかも、あ、り、ま、す、が! ティンマンの話をします。

そもそも、スケアクロウとライオンはなんなのかわかるんですが、ティンマンって……ティンマンって何! 雨降ってきたら一瞬で錆びちゃうのに木こりって! あなたその仕事合ってないよ! 好き! オイルを差してもらうシーンで、引きの画だと目が半開きなんですが、アップになるとすっごい見開いてて超おもしろい。

お歌に入る直前の、手をちょいちょいって動かすところかわいい。「And yet I’m torn apart.」で横のふたりをチラッチラッって見るところかわいい。とにかく目付きがいい!「Wherefore art thou, Romeo?」の直後にちょっとだけ口を歪めるところとか、「How sweet.」のとことかさあ! ティンマンのお歌に関しては、もう全部がいいとしか言いようが……。膝にオイル差してもらって、べし! って叩いてから軽快なステップを踏んだりとかさ! なんか得意げなんだよ(笑)。

そしてわたしの生涯ベストシーン、頭からぽっぽーってするところ! ここだけ何度見ても何度でも爆笑してしまう! トトちゃんがビクッ! って逃げるんだよ。ぽっぽーしたあとの脚の出し方も好き! マイケル・ジャクソンみたいに斜めになるところあるんだけど、ここもドロシーたちをからかってるみたいでかわいい。ひととおり終わって、かかとをね、きゅぽって持ち上げるの。よく見るとかかとの位置のブロックが微妙に凸ってるから、ここに靴を引っ掛けてるのか、靴の裏に凹んだ部分があるんだろうね。

それにしてもティンマンは、あんなに感情たっぷりに歌ったりおもしろい顔したり泣いたりしてて、それでも「心がない」って言うんだねえ、あなた心あるよ。気づいてないだけだよ。ってこの映画は全体的にそういう話ですね。最終的にティンマンがオズからもらう時計がまたかわいらしくって、わたしあれ欲しいなあ。

オズがティンマンに言う、「A heart is not judged by how much you love; but by how much you are loved by others.」ってね、ほんとそうね。わたしも、ひとに愛されるような生き方をしたいなあ……難しいことだけれど、自分は人から愛されたなあ、って思いながら逝きたいよ。そんな穏やかに死ねること自体がそもそも幸せなことだよね。話、それたね。

というわけで、まだまだね、エメラルド・シティのお馬ちゃん最高とか、ライオンのいいシーンとか、トトちゃんの調教されっぷりのすごさとか、特典情報から得た撮影の過酷さについてとか、いろいろ書きたいことありますが、今回はマンチキンランドとティンマンの話だけをして終わりたいと思います。

映画を1本撮るのに、裏ではたいへんな苦労があって、傷ついた人もいて、お金もかかることだし、予想外に時間をとられたりとか、そもそもこの映画は監督がころころ変わったりしてちょう大変だったろうとか、ここまでやっても公開当時は赤字だったとか、知れば知るほど映画って大変なんだなって思う、わたしこの映画きっと一生のあいだに何度も……何百回も見るよ、何度見ても気づくことがあるし、気づいていきたいし、知りたいことたくさんあるんだよね。

それに、『Wicked』見ていないから魔女どうしの関係についてまだ知らないので、さほど西の悪い魔女に対しての思い入れがないんだけれど、見たら変わるんだろうなーとか思ってますね。『Wicked』はスティーヴン・ダルドリー監督で映画化予定のようなので※、期待して待ちたいところです。

※2012年の時点ではスティーヴン・ダルドリー監督で映画化と発表されていましたが、のちにジョン・M・チュウ監督へ変更となりました。

アン・ハサウェイのジュディ・ガーランド伝記映画※については思うところありますけれども、まあまあ、まあね、見てから言います、言いましょう。まさかアン・ハサウェイがドロシーの恰好するわけじゃないだろうし…(わたしはドロシー役のジュディ・ガーランドが好きなだけで他の作品見てないですから……。

※こちらは、ハーヴェイ・ワインスタイン絡みだったため、おそらく消滅したのだと思います。

そうそう、サム・ライミ監督ジェームズ・フランコ主演の『Oz: The Great and Powerful』に関しては、予告を見てすでに心が傷ついてしまい、ライミもフランコも大好きだし絶対見るけれど、もしかしたら悪い意味のショックで泣き出すんじゃないかと今から不安です。だってCGの妖精とかさ…やめてほしいよ……。まあ、ダメだったらサントラ聞きながら家へ帰って、ティンマンのぽっぽー見て笑うので、いいです!

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