PIGGY ピギー/ブタって言うな!

ホラー
この記事は約2分で読めます。

PIGGY ピギー

Piggy/監督:カルロタ・ペレダ/2022年/スペイン

U-NEXTで鑑賞。観たかったのに取りこぼしたので拾っています。

あらすじ:いじめっ子が誘拐された。

ネタバレしています。注意書きはありません。

スペインの田舎町で暮らす少女サラ(ラウラ・ガラン)は、クラスメイトからいじめられていた。ある日、プールへ出かけたサラは、そこでもいじめを受け、服や荷物を持っていかれてしまう。


サラの受けているいじめは、体型に関する屈辱的な言葉を投げかけられたり、服やタオルを持っていってしまったり、盗撮されSNSに勝手にアップされたりと、なかなか厄介だった。服を奪われたサラが家への道を急いでいると、さっきまで自分をいじめていたクラスメイトが車で拉致される場面に遭遇してしまう。

動揺していたサラが落ち着きを取り戻し、ぽつりと「いい気味よ」と言ったとき、よし、よく言った、って思った。サラが受けていたいじめは相当に陰湿だったからね。サラは家族からもバカにされていて、観ていていたたまれない気持ちになってしまう。せめてサラだけは最後幸せになってほしい、とまで思うほどに。

私はかなり太っていて、父が妹に「あいつはなんであんなに太った?」と言っているのを聞いてしまったり、親戚がみんなの写真を撮るとき「お腹引っ込めて!」と言われたりして、すごく嫌な気持ちになった。幸い(?)私は大人なのもあり、太っていることでいじめられはしていないけれど。サラは私が言われたことなんかよりずっと酷いことを言われている。サラの母は毒親っぽいところもある。そんなサラの境遇を思うと、「よし、いじめっ子殺せ!」と思っちゃうのは仕方ないんじゃないかな。うまくサラに感情移入するよう作られているな、という印象がある。だってサラはなんにも悪くないからね。存在しているだけで暴言を吐かれたり盗撮されたりするなんて、悲しいじゃないか。太っているからって理由だけでそんな目に遭うの、なんなんだ。痩せていることがそんなに偉いのか?

クライマックス、サラは監禁されているいじめっ子2人を助ける。私は、「そんな奴らは見殺しにしたらいいじゃないか」と思ったが、くだらないいじめっ子なんかを殺させてサラを犯罪者にするわけにはいかないので、助けるという選択をさせたんだろう。いじめっ子らが銃で頭をふっとばされるところを観たかった気持ちはある、あるけど、それができないのもわかる。いじめっ子らのうちのひとりは右手を銃でふっとばされているし、もう1人はサラが関与しないところで殺されているので、ま、いいかな〜ってかんじ。

というわけで、いじめっ子がサラの手によって成敗されないため若干の物足りなさはあるものの、それが出来ない理由も汲み取れるし、面白かったです。

タイトルとURLをコピーしました