緑の夜/運命を変えた女

人間ドラマ
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緑の夜

Green Night/監督:ハン・シュアイ/2023年/中国

マスコミ試写で鑑賞。公開は2024年1月19日です。
本編の前に注意書きが出ますが、この映画には性暴力のシーンが含まれます。

あらすじ:知らない女と逃げる。

ネタバレはありません。予告編からわかる以上のことをネタバレとしています。

保安検査員として働くジン・シャ(ファン・ビンビン)は、ある日、緑色の髪の毛の女と出会う。ジン・シャはお金ほしさにその女とふたりでソウルへ行くことにするのだが……。


罪を犯した女ふたりの逃避行、で真っ先に思い出したのが、中村珍先生の『羣青』です。もう10年前の漫画だった。Netflixでは『彼女』という題名で配信されていますね。既婚者の女が、知り合いの女に頼んで夫を殺してもらい、ふたりで逃げる話です。ざっと書いたあらすじだとそんなに似ていないかな? まあとにかく。

堅い仕事をしているジン・シャは、緑色の髪の女に出会い、非合法の世界に自ら飛び込んでいきます。誰も守ってくれない世界で、お互いだけが頼りとなったふたりの間に流れる空気感が良かったですね。緑色の髪の女は最後まで名前がわかりません。仲良くふたりで手に手を取り合っての逃避行という感じでもないし、個性付けとして髪や爪、刺青が緑色、というのがあるため、緑色の髪の女には特に名前が必要ないのかもしれません。

ジン・シャは笑うことがほとんどありません。それは怒っているからとかではなくて、おそらくそれまでの人生が狭くて窮屈なものだったからなのかなと思います。そして、これからもそれは変わらないのでしょう。この国にいる限り。いえ、どこへ行っても変わりはしないかもしれません。

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