レオノールの脳内ヒプナゴジア(半覚醒)
Ang Pagbabalik ng Kwago/Leonor Will Never Die/監督:マルティカ・ラミレス・エスコバル/2022年/フィリピン
マスコミ試写で鑑賞。公開は2024年1月13日です。
あらすじ:頭を強打して映画の世界に入ります。
※ネタバレはありません。予告編からわかる以上のことをネタバレとしています。
元映画監督のレオノール(シェイラ・フランシスコ)は最近物忘れがひどく、息子ともうまくいっていない。新聞広告で映画のシナリオコンクールがあることを知った彼女は、しまい込んでいた未完の映画の脚本にとりかかるのだが……。
かなり変わった映画でした。出来事の説明は一応されるのですが、急に映画の世界に入ったり、半透明の登場人物がふつうに人と話していたりします。幽霊みたい。たぶん序盤で半透明の人物に関して説明なりなんなりがされたと思うんですけど、見落としたのかな……。お兄さんかな……。
劇中の映画である『逆襲のフクロウ』はいかにも80年代アクションという趣で、レオノールが映画の世界に入っているときは、ちょっとざらっとした感じの画質になるし、アスペクト比が変わり、音も若干曇るので混乱はないんです。ないんですけど、中盤けっこう「?」ってなりました。脚本が悪いとかではないですね。今まで観たどんな映画にも似ていませんでした。
監督は女性で、「なぜ、おばあさんのアクションスターがいないのだろう」と思ってこの映画を撮ったそう。たしかに、アクション映画で、ふくよかなおばあさんが主人公って聞いたことないですね。