DOGMAN ドッグマン/Dog Bless You

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DOGMAN ドッグマン

DOGMAN/監督:リュック・ベッソン/2023年/フランス

マスコミ試写で鑑賞。公開は2024年3月8日です。
試写状(上の写真とほとんど同じ)が来たとき、ケイレブ・ランドリー・ジョーンズだと気づかなかったです。ファンなのに……。でも長髪で崩れた化粧のケイレブ・ランドリー・ジョーンズ素敵……。

あらすじ:犬を愛している。

犬はいっさい傷つきません

ネタバレはありません。

ケイレブ・ランドリー・ジョーンズが好きなので今作も楽しみにしていたのですが、監督がリュック・ベッソンというところで心配だったんですよね。リュック・ベッソンの映画で好きなものもありますけど、これ! という作品がないので……。


リュック・ベッソンが考えた最も劣悪な環境で育ったダグラス(ケイレブ・ランドリー・ジョーンズ)は、ある夜、荷台に十数匹の犬を乗せたトラックを運転していたところ、警察に止められます。そのまま留置されることになったダグラスですが、女装していたため警察が移送に迷い、精神科医エヴリン(ジョージョー・T・ギッブス)が呼ばれました。そこでダグラスは彼女に自分の半生を語ります。

闘犬の檻に入れられろくな食事も与えられず不潔な衣服をまとい、父の機嫌ひとつで生死が決まった子供時代。
家族の愛なんてわからず、暴力で支配され、ようやくそこを抜け出しても次の地獄が待っている。
精神的にも肉体的にも失うものが多かったダグラスは、生き方が分からずにいました。

観終わってから試写状に書いてあることをよく読んだら、「実際の事件に着想を得た」と書いてあって非常に驚きました。上に書いた「リュック・ベッソンが考えた最も劣悪な環境で育った」が実際の事件(5歳の男の子が両親から檻に入れられて虐待されていた)だそうです。リュック・ベッソンはニュースで事件を知り、その男の子がどのようなトラウマを抱えたか、そのトラウマをどう克服したかを想像し、このストーリーを考えたとのこと。

リュック・ベッソンは、『ジョーカー』(2019年)をやりたかったんだなあ、というのがよくわかります。
私は最初に、試写状の写真を見てケイレブ・ランドリー・ジョーンズだと気づかなかった、と書きましたが、それと同時に女装だとも思わなかったんです。ピエロだとも思いませんでしたが、なんでしょうね、単に化粧をしている男性だと思いました。同時に、ケイレブ・ランドリー・ジョーンズはジョーカー役できるんじゃないかな、とも思ったんですよね。彼は演技が抜群にうまいですからね……。

それにしても、なぜこんなにデリケートな属性をてんこもりにしたのかな、とハラハラしながら観ていました。この映画、嫌う人はとことん嫌うと思うんです。安易に触れてはいけない設定ばかりどんどん乗せて、ヘイトを集めるとしたら矢面に立つのは俳優かもしれないのに。

ダグラスは、ある出来事のせいで歩くことができません。車椅子に乗っており、両脚には装具をつけています。
また、彼はドラァグクイーンで、トランス女性ではありません。彼の性自認は男性で身体的性も男性、性的指向は女性です。ケイレブ・ランドリー・ジョーンズはトランス女性俳優の仕事を奪っているわけではありません。

これは今までしつこいくらいに何度も書いてきたことですが、映画に動物が出ているとき、どんな状態であれ虐待されているように見えてしまう人にはお勧めしません。この映画には、訓練された犬がたくさん出てきます。あなたの心の安寧と1本の映画のどちらを優先するか、考える必要は全くありません。心の安寧を大切にしてください。

映画の感想ブログなのに、紹介した映画を観なくても良いと書くのは配給会社の方から見たら迷惑かもしれませんが、悲しい出来事を避けるには現状この方法しかありません。一般公開されて問題になってからでは遅いのです。
私の影響力は微々たるものですが、私は、自分が好きな映画と好きな俳優を守りたいだけです。

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