ファミリー・ディナー
Family Dinner/監督:ペーター・ヘングル/2022年/オーストリア
マスコミ試写で鑑賞。公開は2023年12月8日です。
そういえば夏に『ピギー』を観ようと思って逃しちゃったんだった。
あらすじ:イースターは日曜日。
※ネタバレはありません。
ふくよかな体型の少女シミーは、イースターの休暇にダイエットするため、著名な料理研究家である叔母の家に遊びに来た。シミーが減量に前向きであることを知った叔母は、全面的に協力すると言う。
シミーは叔母家族にとって「異物」そのものである。細身の夫婦と、甘やかされて育った息子。その中に一時的にでも入るということは、異物としての自覚を持ち、少しでも距離をおいた関係を保つのか、あるいは家族におもねってなじむ(ふりをする)かのどちらかになるだろうと私は思う。シミーは異物としての自覚があるようだが、若干家族に口を出しすぎなところもある。映画で、やばい家族に関わるとろくなことがない。現実でもそうか。
ジャンルはホラーにしたが、怖いところはそんなになくて、ただただ不穏な空気が流れ続ける。後半、あきらかにオチがわかってしまうシーンがあって、ちょっとそれはどうかな、とは思った。ほのめかすだけで良かったのではとも思う。そのシーンが出てくるまで、「どっち」が嫌な目に遭うのかなと想像しながら観ていたのに、そのシーンが出たために確定してしまったのはもったいなかった。