フューチャー・ウォーズ
Le visiteur du futur/監督:フランソワ・デスクラック/2022年/フランス・ベルギー合作
マスコミ試写で鑑賞。公開は5月10日です。
あらすじ:未来を変えるには、ある人の考えを変える必要がありました。
※ネタバレはありません。
2022年。新しく原子力発電所を作ろうとしている父親ジルベールを止めようと活動している娘アリスは、1人のタイムトラベラーによって父娘ともに2555年へ来てしまいます。
2555年は、父親が建てた原発のせいで荒廃しきっていました。その様子を見たアリスは、自分を産むときに亡くなった母親がいれば、父親を説得できると言い出します。そして、父親の考えを変えようとするのですが……。
鑑賞前に何も情報を入れていなかったので、冒頭でコメディであることがわかったときには、そうかそう来たか、と思いました。元は低予算WEBドラマシリーズだそうです。未来にはゾンビがいて、うかつに外へ出ると大変なことになりますよ。未来の人たちは、ネズミを食べたり、でろでろした謎の飲み物を飲んだりしています。こういうの好きな人、一定数いると思いますね。今年公開された中だと『VESPER ヴェスパー』の未来感に近いかな。
美術や衣装がたいへん私好みなかんじで、特に子供を率いて戦っている女性イタチがとても良かったですね。登場シーンかっこいいし。予告にちらっと映っている、青い髪の黒人女性です。
クライマックスが、意外にもほろっと来ちゃう演出でした。私はお父さんと娘の話に弱いので……。全編コメディタッチというわけではなく、コミカルなところとシリアスなところのバランスがちょうどいい感じでした。コメディって難しいから、人によって合う合わないがあるとは思います。でもそれを言い出したらきりがないからね、どんな映画でも、合う合わないはありますよね。
エンドロールがNG集だったのも良いなって。クラシックな感じになっちゃうから最近あんまり見ないかもしれないけれど、この映画には合っていると思いましたね。WEBドラマシリーズを観ていないと話がわからないとかでもないし、101分とコンパクトで観やすいのもいいなと思います。軽めの映画が観たいときにはおすすめです。