怪物/未完成なひとを「子供」と言う

サスペンス
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怪物

Monster/監督:是枝裕和/2023年/日本

新宿ピカデリー シアター3 L-23で鑑賞。前週に行こうとして行けなくなったのでリベンジです。第76回カンヌ国際映画祭コンペティション部門で脚本賞を受賞。クィア・パルム賞も受賞。

あらすじ:いじめはあったのか。

ネタバレしています。注意書きはありません。

小学生の麦野湊(黒川想矢)は同級生でいじめられっ子の星川依里(柊木陽太)と仲良くしていた。教師である保利(永山瑛太)から体罰をふくむ不適切な指導をうけた湊は……。

観る前から、来月公開の『CLOSE/クロース』(2022年)に似た要素があるっぽく思えていたので、確認する意味でも観に行きました。『CLOSE/クロース』のネタバレをせずに書くと、子供の恋に似た感情と、それを揶揄する人の話です。思っていたより似ていたのと、思っていたよりその要素は少ないなと思いました。『CLOSE/クロース』はもっとシンプルでコンパクトな話で、前年のクィア・パルム賞にノミネートされていました。

全体的によく出来ていると思うんですが、脚本がちょっとテクニックに飲まれたかなとも感じます。というのはだいぶ上からの物言いで、面白いは面白いですね。子供が嘘をつくのもとても良かった。自分が子供時代のとき、嘘ついてた記憶あるし、実感としてあることなので、余計にそう思ったのかも。

劇場を出るときに他の人が(他の人の意見を聞きたくないのでいつも音楽聞きながら帰るんですけど、それでも聞こえるときは仕方ないです、気になるし)、「最後に希望があったよね」って言ってたんですけど、たぶんそれ違いますよね。あのラストシーンは回想あるいは美しく美化された記憶、または天国のようすで、2人は死んでいると思いますが……。

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