コン・エアー/護送機で大暴れ!

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コン・エアー

Con Air/監督:サイモン・ウェスト/1997年/アメリカ

ディズニープラスで鑑賞。『フェイス/オフ』(1997年)を観たら『コン・エアー』を勧めてきたので久しぶりに。

あらすじ:凶悪犯だらけの護送機がハイジャックされます。

ネタバレしています。注意書きはありません。

もののはずみで人を殺してしまったキャメロン(ニコラス・ケイジ)は投獄されてしまう。仮釈放になった彼は、凶悪犯ばかりを乗せた「コン・エアー」に乗り込むのだが……というお話。連邦保安官ラーキンにジョン・キューザック、凶悪犯サイラスにジョン・マルコヴィッチ。この映画での長髪のニコラス・ケイジをイジる人たまにいますがやめてほしいですね、全然おもしろくないです。

ジョン・マルコヴィッチは人生のほとんどを刑務所で暮らしているという設定で、超凶悪犯です。話し方が落ち着いていて、それがまた一層不気味だったり。声を荒らげるシーンもいくつかはあるけど、ぎゃあぎゃあわめくタイプではないですね。途中で乗ってくる最凶惨殺魔ガーランド(スティーブ・ブシェミ)がめちゃ良いね。『コン・エアー』で初めてジョン・マルコヴィッチスティーブ・ブシェミを認識したと記憶しています。ジョン・キューザックもかな。で、このあとに『マルコヴィッチの穴』(1999年)を観た気がします。

スティーブ・ブシェミが初めて喋るシーンで、ニコラス・ケイジが「しゃ、しゃべった」みたいにちょっとびっくりして見てるところ、なんかいい。ブシェミは個性的なお顔立ちなので一度見たら忘れないし、良い人っぽくも悪い人っぽくも見えて、俳優に向いてるなと思います。護送機がどうにかこうにか着陸したあと、普通にすたすた歩いて行ってるの、周りが誰も気づいていないの面白い。で、子供に手を出しそうな雰囲気をまとったまま、騒ぎを気に留めず護送機に戻ってるの。一連のブシェミの行動って、物語にほとんど影響していないし、なんならいなくてもいいキャラクターなんだけれど、妙な存在感があります。こういうのが良いんだよ〜。ラストもブシェミで締めてて、とんでもねえやつを野放しにしちゃった! っていうところで終わるのよね。

状況が刻一刻と変わっていき、混乱のなかで人間関係も出来てきたりして。護送機の件がいちおう片付いたと思ったら今度はバイク乗ってるし、観客を最後まで楽しませようという気概がある。もはや何が目的だったのかわからなくなってしまったジョン・マルコヴィッチと、多少の交流があったとはいえ本来ならわかりあえないはずのジョン・キューザックニコラス・ケイジに生まれたっぽいバディ感とかさ。

ジョン・マルコヴィッチスティーブ・ブシェミと比べると、主人公であるはずのニコラス・ケイジが軽く見劣りしていまうというか、キャラクターとして多少弱いのかなと思います。ジョン・マルコヴィッチのある種のカリスマ性と、スティーブ・ブシェミの得も言われぬ不気味さがやはり強い。善人と悪人を比べたとき、悪人の方がバリエーションも豊かだし印象に残りやすい気がするんです。いかがでしょう。

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