高速道路家族/2万ウォン貸してくれませんか?

スリラー
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高速道路家族

Highway Family/監督:イ・サンムン/2022年/韓国

マスコミ試写で鑑賞。公開は2023年4月21日です。

あらすじ:ホームレスの家族がいました。

ネタバレはありません。

高速道路のサービスエリアを転々としながら、寸借詐欺を繰り返して暮らす4人家族。ある日、父であるギウ(チョン・イル)は以前お金を借りたことのあるヨンソン(ラ・ミラン)と、他のサービスエリアで出会ってしまう。ヨンソンに通報され逃げ出した家族は……。

正直ね、言いますとちょっと話が進むの遅い気がします。128分の映画ですが、120分くらいにはできるんじゃないかなとは思いました。で、ジャンルは一応スリラーに入れていますが、スリラーっぽくなるのはかなり後の方ですね。どちらかというとコメディの色が強めな前半から、ラストあたりがスリラーっぽくなるってかんじかな。

ギウ家族は半地下どころか家がないし、ヨンソンは「裕福な夫婦」と書かれているし、「パラサイテック・スリラー」というキャッチコピーもあって、『パラサイト 半地下の家族』(2019年)をどうしても意識してしまうわけです。そっくりな演出のところもあるしね。それは偶然かもだけど。でももちろん違う映画なので、全く同じ展開ではありませんし、ヨンソンは『パラサイト 半地下の家族』ほど裕福ではありません。でもね、いろいろあって、ギウ以外の家族はヨンソンの家に居候することになるわけです。

若干の『万引き家族』(2018年)感がありつつも、もちろんそれとは違うこの物語は、すべてヨンソンにかかっているなと思いました。ヨンソンの、子供というものに対する思いであるとか、家族に対する同情であるとかがね。

おもしろいなと思ったのは、家族ものって最終的に「絆」みたいなところに行くじゃないですか。この映画、絆とか全然ないように(前半にはそういうのあるけど)見えちゃうわけ。ここはとても良かったと思いますね。

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