市子/彼女は、誰?

人間ドラマ
この記事は約2分で読めます。

市子

監督:戸田彬弘/2023年/日本

マスコミ試写で鑑賞。12月8日(金)テアトル新宿、TOHOシネマズ シャンテほか全国公開。

あらすじ:プロポーズされた次の日に失踪。

ネタバレはありません。

3年間付き合った恋人・長谷川(若葉竜也)からプロポーズされた市子(杉咲花)は、次の日、忽然と姿を消してしまう。長谷川の元に来た刑事・後藤(宇野祥平)は、衝撃的な事実を長谷川に告げるのだった。市子の行方を追う長谷川と後藤は、市子の幼馴染や高校の同級生などの元を訪ねていく。そうするうち、市子が以前は違う名前を名乗っていたことを突き止めるのだが……。

試写って、たまに「これだけは絶対書かないでくださいね」って念押しされることがあるんですけど、『市子』の場合は開始約60分でその件について言及されるため、私は今、何も書けずに困っています。それでも何か書くのが、試写で観せてもらっている人間の役割だと思うので書きますね。

杉咲花の熱演と、森永悠希の必死さが伝わる演技が良かったです。とくに森永悠希は、市子についてかなり深いところまで知っている人物で、市子の壮絶な人生に巻き込まれてしまいながらも彼女を守ることが使命になっている、という複雑な役だなと思います。なんなら恋人である若葉竜也よりも市子に近いし、理解しようとしているようにみえます。「惚れた弱味」では済まない関係性で、彼の存在は市子にとっても観客にとっても大きいですね。

この映画で一番リアリティがあるなと思ったのは市子の髪型で、ボブカットで髪の毛の癖が出ていて、片側だけ外ハネしてるんですよね。これボブカットあるあるなんだけど、フィクションの中でこういうふうに髪に癖がついていることってほとんど見たことないですね。なお、市子が幸せなときには髪がハネておらず、きちんとセットされたようなきれいなボブカットです。これが意図的なのかどうか、監督に聞いてみたいなあ。

コメント

タイトルとURLをコピーしました