あなたのおすすめ映画、観てレビューします!第4弾『新しき世界』

人間ドラマ
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新しき世界

新世界 New World/監督:パク・フンジョン/2013年/韓国

Amazon Prime Videoで鑑賞。年末に急に思いついた企画「あなたのおすすめ映画、観てレビューします!」です。配信(Amazon Prime Video、U-NEXT)にある映画の中で、「(私の)レビューを読んでみたいな……」とみなさんが思う映画を募って、観て、感想を書くという企画です。
第4弾『新しき世界』は、りさん(@genarowlands07)からのリクエストです。初見です。

あらすじ:ヤクザの後継者争いと潜入捜査。

ネタバレしています。注意書きはありません。

韓国最大の犯罪組織に潜入捜査している警察官、イ・ジャソン(イ・ジョンジェ)は、中国系韓国人で組織のNo.2であるチョン・チョン(ファン・ジョンミン)が自分を信用していることを知る。ジャソンは組織を裏切っていることに罪悪感もあったが、警察の上司であるカン課長(チェ・ミンシク)の命令に逆らうことは出来なかった。

ある日、組織のボスが交通事故で急死したことがきっかけとなり、後継者争いが勃発。そのいざこざに便乗して、カン課長は組織を壊滅させる「新世界」プロジェクトをジャソンに任せることにするのだが……。


ジャソンは「もうこんなこと終わりにしよう」と思っているようす。一方カン課長は「もうしばらくヤクザのフリをしてろよ、8年もいたんだから出来るだろ。それとも警官を辞めてヤクザになるか? そっちのほうが収入もいいんだろ?」とジャソンを煽り、「新世界」プロジェクトに参加するよう、ほぼ強要のかたちで命令します。

本当にごめんなさいなのですが、韓国映画ってヤクザと警察の潜入捜査やスパイの話って多いじゃないですか? と、言うほどたくさん韓国映画を観ているわけではないけれど、評判のよい犯罪映画が結構あるように感じているんです。で、私は、登場人物の相関関係や政治絡みの事件などがすぐわからなくなってしまうんですね(これは韓国映画に限らずです。例えば『裏切りのサーカス』は全くわかりませんでした)。最近の韓国映画だと『ハント』を観ましたが、理解するのがとても難しかったです。というか、全然わからなかったと言っても過言ではありません。あ、こちらにもイ・ジョンジェが出ていますね。

ですので、こういう鑑賞方法を許せない人がいることは重々承知のうえで、少しずつ再生して自分の言葉で内容と感想を書き留めながら鑑賞します。本当にごめんなさい。こうするしかないんです。わからなくなってしまうんです。

さて。後任を誰にするかについては、みなさん一致で「早く決めよう、すぐ決めよう」となります。どんな組織でもボスがいないと混乱しますからね。そんな中、チョン・チョンはジャソンに「ちょっと中国行ってくるから、会社のこと任せてもいいか? 数日で戻るんで」と頼みます。「ジュング(パク・ソンウン)が何をしでかすかわからない。あいつは一生思春期の暴れん坊だ」とか話していると、ジュングが車でジャソンたちに突っ込もうとしてきます。おい。ほんとに暴れん坊だ。やべーやつだ。

チョン・チョンは楽観的でカラッとしたタイプみたい。彼はしょうもないことも言いますが、どこか憎めないかんじ。一方ジャソンは自分に降り掛かってくる面倒事が増えたからか、ずっと不機嫌そうです。「新世界」プロジェクトの詳細もわかんないし。そしてジュングはめちゃくちゃ威張り散らかしており、先輩方のことも煽ります。韓国って年齢による上下関係厳しいんですよね? どうしてジュングは乱暴な態度でも許されているのだろう? あと、ジュングって、笑顔なのに目の奥が笑っていなくてとても怖いですね。

チョン・チョンが中国へ出発する日を知ったジャソンは、警察にその情報をもらします。空港でチョン・チョンは警察に連行されカン課長と対面し、資料を渡されます。観客にはわからないだいぶ深刻なことが書いてあるっぽい。資料に目を通したあとでチョン・チョンは「ジュングは警察のほうで片付けてもらえる?」と提案します。え、なんで? なんかあったの? ……なんかあったのね。私、置いていかれてる? こんなに丁寧に観ているのに……。それはまあそうとして、チョン・チョンは組織に警察のスパイがいることを察したっぽいですね。彼はチャラついてるけどバカではないので。

さてジュングです。手下たちと朝っぱらからステーキ食べてニヤついているところに、カン課長が逮捕令状持ってやってきます。ジュングは大した抵抗もせず逮捕され、連行されていきます。自分を警察に売ったのはチョン・チョンではないかと疑っているみたい。ジュングとチョン・チョンはお互い相手を怪しんでいますね。仲悪いなあ……。

中国から戻ってきたチョン・チョンはカン課長に袖の下を送り、手を引いてくれと頼みます。ただでさえ組織があやういときに、警察まで絡んできたらたまったもんじゃないのでしょう。カン課長は当然それを突っ返すのですが、なにがしたいのかと問うチョン・チョンに「協力関係でいたい」みたいなこと言うんですよね。逆だったかな? とにかく、警察とヤクザが協力し合うのがいいかも、みたいな話が出ていました。いいのか?!

ジャソンの妻は最近妊娠したようです。3か月くらいかな。で、私、ジャソンの妻と囲碁の先生を同一人物だと思っていたんですよ……。女性にまったく注目していなかったから……。チョン・チョンが暴行してドラム缶に詰めたのはジャソンの妻だと思って、うわあ、ってなりました。ジャソンがめちゃくちゃ汗かいて動揺していたから、てっきり。あー、ヒヤッとした。怖かった。ふだんチャラついている人が突然人を殺したりするとめっちゃ怖いですね。って、あれ、チョン・チョンにジャソンの正体がバレてしまっていたのね。チョン・チョンは、それを知っていてジャソンの目の前で内通者を殺したの? うっわー! えー! そんなことするの?! こわ……。とか思っていたら、ジャソンの妻が……流産しちゃったんですよね……ちょっとこの映画、どんどん怖くなるんですけど……!

チョン・チョンの死に際、ジャソンとの間に流れていた、なにかしらの大きい感情がありますね。その正体がわからなくて。好き嫌いみたいな簡単なものではないし、この映画の中でふたりの間に感情が流れるのは死に際のシーンしかないので……。と、書いておいて思いましたが、チョン・チョンはジャソンの正体を知っていて上記のような行動をとった、というのはめちゃくちゃ怖いし無言の脅しみたいなものだけど、確実になにかある。ある、ということだけはわかる。このへんの感情について、6年前の彼らふたりの雰囲気から汲み取れるものがありそうだし、二次創作で補足している人もいそうだなって思いました。物語を理解するのがとても難しかったけれど面白かったです。

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