ソウルメイト/まだ、旅の途中

人間ドラマ
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ソウルメイト

소울메이트/Soulmate/監督:ミン・ヨングン/2023年/韓国/© 2023 CLIMAX STUDIO, INC & STUDIO&NEW. ALL RIGHTS RESERVED.

マスコミ試写で鑑賞。2024年2月23日より全国公開。『ソウルメイト 七月(チーユエ)と安生(アンシェン)』(2016年)のリメイクです。オリジナル未見。

あらすじ:幼馴染が消えた。

ネタバレはありません。

幼い頃から親友のミソ(キム・ダミ)とハウン(チョン・ソニ)は、いつも2人で遊んでいました。高校時代には、ハウンにジヌ(ピョン・ウソク)という恋人が出来ます。


ミソ、ハウン、ジヌは3人で遊ぶようになります。その幸せなようすを観ていると、「ここがピークで、あとは離れていくだけになる」と思ってしまって、なんだかとても貴重な青春時代を観ているような気持ちでした。絵を勉強しながら世界中を旅したいと考えているミソは、高校を辞め、彼氏らしき男と一緒にソウルへ行くことに。別れの挨拶に来たハウンは、ミソが自分に嘘をついていることを知ってしまいました。

冒頭で超写実主義の絵が使われており、それはハウンが描いたミソの絵です。ちょっと混乱したので戻して観たんですが、絵の勉強のためによそへ移ってしまったミソの思い出の表情を、もとから絵がうまかったハウンが描いたということでした。わかりにくいわけではないんですが、ふたりとも絵が描けるため、どちらがどちらなのかわからなくなってしまい……別に編集が悪いとかではないです。

親しい人との間でも、どうしても秘密にしておきたい出来事の2つや3つはあります。2つや3つで済んでいるだけまだマシかも知れません。私にも、月に1度は会う(私にしては頻度が高いんですこれでも)友達がいますが、つい先日までどうしても言えなかった秘密がありました。それを言ったら嫌われてしまうかもしれないから。ここからは私と彼女の個人的な話なので詳しくは書きませんが、親しい間柄で嘘をつくのはまったく得策ではないなと思います。

ミソとハウンの間には、もっともっと大きな秘密があります。世間にはなかなか言いにくい秘密。家族やジヌにも言えない秘密。秘密の共有は人と人の間を縮めますが、同時に共犯者となる意味もあると思っています。お互いの気持ちをお互いが理解しあっているときは守れるけれど、そうではなくなったときに、秘密をどう扱うか。ミソのように、少しだけ人に話す人もいるでしょうし、それを悪いこととは思いません。

好きなことをして生きることの難しさや、堅実な人生を歩もうとしてもままならない苛立ち、それでも自分にはひとりだけ「親友」と呼べるひとがいることと、その意味などを考える映画でした。

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