胸騒ぎ/一体どうして、こんなことを

ホラー
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胸騒ぎ

Gaesterne/Speak No Evil/監督:クリスチャン・タフドルップ/2022年/デンマーク・オランダ合作
© 2021 Profile Pictures & OAK Motion Pictures

マスコミ試写で鑑賞。2024年5月10日(金)新宿シネマカリテほか全国公開。
すでにブラムハウス・プロダクションズからジェームズ・マカヴォイ主演でのリメイクが決定しています。

あらすじ:オランダの田舎へ遊びに行く。

ネタバレはありません。

家族旅行でイタリアへ行ったデンマーク人の夫婦、ビャアンとルイーセ、そして娘のアウネスは、そこで知り合ったオランダ人の夫婦、パトリックとカリン、息子のアベールと意気投合します。帰国後、パトリック夫妻から自宅へ招かれたビャアン夫妻は、車で8時間ほどかけてオランダへ行くのですが……。

ルイーセがベジタリアンであることを知っているのに猪の肉を勧めるパトリックの様子に、あれれ……と思います。パトリック夫妻は人当たりがすごく良いけれど、用意されたアウネスのベッドが簡素なマットレスだけだったり、少しのことでアベールを激しく叱る様子を見ていると、ビャアン夫妻とは価値観が合わないんじゃないのかなと思うんですよね。彼らの様子に対して早めに違和感を覚えたルイーセは、今すぐに帰りたいと言いますが、ビャアンは「あと1日半がまんすればいいから」と言って取り合ってくれません。

映画の開始直後から不穏な音楽が流れるため、否応なしに緊張させられます。映っているものと音楽の雰囲気が乖離していると、私は音楽のほうに気持ちが吸い寄せられるんだなと気づきました。みんなもそうかな。眼は閉じれば情報を遮断できるけれど、耳はそうもいかないからかな。

ビャアンの感覚って多分、日本人(大雑把に国籍でまとめて良いことかどうかはちょっと置いておいて)の感覚に似ているのかなと思うんです。人の好意を無碍に出来ない、思っていることをはっきり言えない、本当は嫌なのに愛想笑いをしてしまう。日本人でまとめてしまうのが良くないと言われるならば、「私の」感覚と同じだと言い換えていただけますか。というか、こういった映画では被害者側に感情移入できるよう作られているものだから、別に誰がどうとか国がどうとかいう話ではなかったですね。すみません。

ラストがとにかく衝撃的で恐ろしく、あるシーンについてはきっと年末まで引きずると思いますね……。ホラーの中でジャンル分けするなら、この映画は人怖です。私、人怖が一番好きなこともあり、この映画はすごく面白かったです。胸騒ぎどころの話じゃないんですよ。おすすめです。とっても嫌な気持ちになります。手軽にいろいろな気持ちを味わえるから、私は映画が好きなんだなと思いますね。

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